日本クラシックホテルの会とは?パスポートで無料宿泊ゲット!
皆さまは「日本クラシックホテルの会」をご存知でしょうか。あまりメジャーではないため、ご存知の方はそれほど多くないかもしれません。
そもそもクラシックホテルと聞いて連想するホテルがあったとしても、それが「日本クラシックホテルの会」の対象かどうかまで明確に答えられる方は少ないでしょう。
実は筆者も、「日本クラシックホテルの会」の存在を知ったのはコロナ禍の2020年6月のことで、それ以来すっかり魅了され熱烈なファンになりました。
今回は「日本クラシックホテルの会」にスポットを当て、その概要や筆者がなぜそこまで惹かれたのかを含め、知る人ぞ知るその魅力について誌面の許す限りご紹介していきます。
日本クラシックホテルの会とは
「日本クラシックホテルの会」は2017年11月9日に設立されました。日本のホテル文化の豊かさを国内外に広く発信することを目的としています。
設立は思いのほか新しいのですね。設立時のプレスリリースを原文のままご紹介します。
「明治の文明開化以来、西洋のホテル文化を日本において導入してきた先人たちの足跡を現代に伝え、 歴史と伝統を守り続ける日本の9つのクラシックホテルが、古き良き時代を懐かしむ顧客世代はもとより、 オーセンティックな味わいに目を向ける若い世代の顧客層、そして外国人客の獲得のために手を結び、 共同で販促商品の企画やPR活動を展開することで、日本のクラシックホテルの魅力をより一層高めます。」
素晴らしい意気込みが感じられます。ちなみにオーセンティックとは英語で「本物の」「正真正銘の」という意味です。
日本クラシックホテルの会の加盟条件
日本クラシックホテルの会に加盟するには、次の4項目すべてを満たす必要があります。
- 第二次大戦前に創業した日本のホテルで創業当時の経営指針が承継されていること。
- 第二次大戦前に建設された建物を維持(改修、復原も含む)、現在も営業を続けているホテル。
- 文化財や産業遺産などの認定を受けているホテル。
- 一般社団法人 日本ホテル協会 加盟のホテル。
クラシックホテルパスポートのスタンプ特典
筆者がクラシックホテルのファンになった要因の一つに「クラシックホテルパスポート」の存在があります。初めてクラシックホテルの会の一つに宿泊した際、館内にクラシックホテルの会のポスターが掲示されており、この「クラシックホテルパスポート」についても紹介されていました。

全国に9つのクラシックホテルがあり、宿泊するとスタンプを押してもらえます。
4つ集めると9つのホテルの中から好きなホテルのペアランチ券がいただけるとのことです。
さらに、9つ全部のホテルのスタンプを集めると、好きなホテルのペア宿泊券がいただけるというものです。
※有効期間は最初のスタンプから3年以内

これを知った筆者はすぐにホテルのフロントへ行き、ポスターを見て「クラシックホテルパスポート」をいただけないでしょうかと尋ねました。
するとフロントの方は、売店で販売しております、1冊〇〇円です、とおっしゃいました。〇〇円の部分はよく聴こえなかったのですが、パスポートと名付けられているからにはパスポートサイズのスタンプ帳のようなものを想像しており、価格も数百円程度と予想していました。
売店で「クラシックホテルパスポート」を手に取ると、とても立派な冊子で、大きさもA5版よりも一回り大きいサイズでした。価格は1,527円で、装丁からするとリーズナブルですが、単価としては筆者の予想を遥かに超えるものでした。
購入するのには少し躊躇しました。9つのホテルはどこも歴史があり高級なホテルばかりで、このスタンプラリーのような機会がなければ一生ご縁がないようなホテルばかりだ。これも何かのご縁だ!と、清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入しました。
すぐにフロントへ行き、そのホテルのスタンプを押してもらうよう依頼しました。このスタンプがまた立派で、うやうやしく押印していただきました。神社やお寺を参拝したときにお金を払っていただく御朱印のようなものですね。
全てを宿泊して感じたおすすめのクラシックホテル3選
筆者はこれまでに、日本クラシックホテルの会に加盟する9つのホテルにそれぞれ2回以上ずつ宿泊しました。
9つのホテルには日本の皇室や外国の要人が宿泊されることもあり、特別な貴賓室のようなお部屋も備えているはずですが、そうしたお部屋に泊まる機会はありません。
一般庶民として宿泊した経験と、そのときの環境などをもとに、筆者がおすすめする3つのホテルを選びました。
- 富士屋ホテル
- 雲仙観光ホテル
- 奈良ホテル
富士屋ホテル
荘厳な建物や細部に宿る匠の技といったハード面と、スタッフの対応やおもてなしといったソフト面が、いずれも事前の期待を遥かに超えていました。富士屋ホテルを1番のおすすめに挙げた理由はそこにあります。
ささいな感動を挙げればきりがありませんが、エピソードを少しご紹介します。
2回目に宿泊したときは、クラシックホテルパスポートの無料宿泊特典を使用しました。予約の際に、希望の建物(本館、西洋館、花御殿、フォレスト・ウイング)を尋ねられました。無料宿泊特典で希望の建物をリクエストできるとは思っていなかったため、少し調べる期間をおいてから「花御殿」をリクエストしました。

チェックイン時には希望どおり花御殿のお部屋を準備していただきました。花御殿の鍵には花の絵がついた昔ながらの大きな木製キーホルダーが付いており、お部屋の名前にも花の名前が冠されています。キーホルダーの絵にもその花が描かれています。カーペット、壁の絵、ライティングデスクの上にある桐の箱まで、すべて部屋の花で統一されています。総40部屋がすべて異なる花で彩られており、ここまでこだわっているところに感動してしまいました。

このときはクラシックホテルパスポートの無料ランチ特典も使用して予約していたので、お昼頃にはホテルに到着しました。レンタカーで入って行くと、ホテル玄関の前にいる駐車場係の方が寄ってきて、「ご宿泊ですか?レストランのご利用ですか?」と聞かれ、「えーっと、両方なんです」と答えると、「〇〇様でいらっしゃいますか?」とこちらの名前を呼んでいただきました。
このひと言に筆者は感激してしまいました。顧客情報の共有や従業員教育がいき届いていることを実感した瞬間です。
翌日の朝食は、洋食ならホテルのメインダイニング、和食ならホテルの向かいにある旧御用邸菊華荘でいただけます。事前予約は必要ありませんでした。
筆者は旧御用邸の雰囲気をぜひ体感したいと思い菊華荘に向かいましたが、朝から土砂降りの雨でした。しかしホテル玄関から送迎用マイクロバスを出していただき、乗車時間はほんの1分程度でしたが、濡れずにお向かいの菊華荘へ行けました。食後にはお迎えにも来てくれました。

花御殿地下1階にあるミュージアムやホテルの廊下にも、歴史と伝統の紹介がされています。富士屋ホテルは日本で初めての本格的なリゾートホテルとして開業しました。だからこそ日本のホテル業界の先駆者として業界の発展にも貢献すべく、自社従業員のみならず外部の人材も受け入れ、それぞれの仕事に対する教育に力を入れていました。写真や現物展示品を通して、歴史や伝統の重み、当時のリーダー達の息づかいなどを感じられます。
富士屋ホテルは、2年余りにも及ぶ休業と改修期間を経て2020年7月15日:142年目の創業記念日にグランドオープンしました。その休業に入る前からグランドオープンを迎えるまでのスタッフの様子や改修における職人技が映されたプロモーションビデオを観ると、不思議と涙が出てきてしまいました。

雲仙観光ホテル
雲仙観光ホテルを2番目に選んだのは、心身ともに時を忘れさせてくれるからです。
ここは基本的に1泊2食付きのプランしかないため、他のホテルに比べるとお値段も高く感じます。しかし、夕食のフルコースディナーをゆっくり2時間かけて味わうような経験は、ここ雲仙観光ホテルで初めてできました。
事前にスタッフの方からは「夕食は2時間みて下さい」と言われ、まさかそんなにかかるはずはないだろうと高をくくっていましたが、気がついたら本当に2時間が経っていました。
どのクラシックホテルに滞在しても、伝統ある建物やアンティークな調度品が醸し出す独特なノスタルジーからか、時間がゆ~たりと流れているように感じます。しかしこの雲仙観光ホテルには、それらにも増して特別な悠久の時間が流れているようです。
雲仙観光ホテルは温泉地にあるため、自然湧出温泉を楽しめます。戸外の露天風呂でウグイスや野鳥の鳴き声を聴きながら天然温泉に浸かるひとときは、身も心も癒される至福の時間です。

雲仙観光ホテルは、予約を取るのもなかなか困難で、運よく予約ができても、他のクラシックホテルに比べるとアクセスが簡単ではありません。そのハードルの高さゆえに、実際に滞在できたときの喜びもひとしおです。
奈良ホテル
奈良ホテルは、筆者が「日本クラシックホテルの会」と出会うこととなった原点です。それゆえ3番目に選出させていただきました。
新型コロナ騒動があった2020年6月、当時はまだサラリーマンをしていた筆者の勤務先も平日が休みになりました。実際のところは強制的に有給休暇を使わされたのかも知れません。平日が休みになると、週末料金よりかなりお安くなる高級ホテルにも泊まってみたいと思うようになりました。
奈良ホテルは一度は訪問したいと思っていた憧れのホテルでした。調べると、夕方のガーデンテラスでビールが飲み放題になる宿泊プランがあり、平日でこんなにリーズナブルな料金で行けるチャンスはこの先巡り合えないかも知れない、との思いで予約しました。
いつものようにレンタカーで向かうと、ホテル玄関から少し手前の離れた場所に駐車場があり、そこに車を停めてから荷物を持って玄関へ向かいます。大衆車で高級ホテルの玄関へ横づけするのは気がひけるものです。
さすが関西の迎賓館と呼ばれるだけあって、その立派な建築様式に圧倒されてしまいました。優雅で荘厳な佇まいに衝撃を受けたのです。

ホテルの中に入ってからも、フロント、壁、照明、階段など目に入るものすべてに対して「おおっ」と驚きを発してしまいます。非常に凝った造りでありながら奇をてらわず、デザインに調和が生まれ、気品や趣が感じられます。
お部屋に向かう階段や廊下にも渋さがあり、部屋の中も天井が高く、明治時代にこれほど天井の高い建物を設計したことに驚嘆しました。調べてみると、東京駅や日本銀行本店などを手がけた建築家、辰野金吾氏が担当したそうです。
この奈良ホテルで、日本クラシックホテルの会のポスターを見てからのことは前述の通りです。
日本クラシックホテルの会加盟ホテル9つ
日本クラシックホテルの会は9つのホテルで構成されています。以下、開業順に紹介します。
日光金谷ホテル(1873年:栃木県)、富士屋ホテル(1878年:神奈川県)、万平ホテル(1894年:長野県)、奈良ホテル(1909年:奈良県)、東京ステーションホテル(1915年:東京都)、ホテルニューグランド(1927年:神奈川県)、蒲郡クラシックホテル(1934年:愛知県)、雲仙観光ホテル(1935年:長崎県)、川奈ホテル(1936年:静岡県)、以上の9ホテルです。
| No | ホテル名称 | 創業(開業)年 | 所在地(市郡レベル) |
|---|---|---|---|
| 1 | 日光金谷ホテル | 1873(明治6)年 | 栃木県日光市 |
| 2 | 富士屋ホテル | 1878(明治11)年 | 神奈川県箱根町 |
| 3 | 万平ホテル | 1894(明治27)年 | 長野県軽井沢町 |
| 4 | 奈良ホテル | 1909(明治42)年 | 奈良県奈良市 |
| 5 | 東京ステーションホテル | 1915(大正4)年 | 東京都千代田区 |
| 6 | ホテルニューグランド | 1927(昭和2)年 | 神奈川県横浜市 |
| 7 | 蒲郡クラシックホテル | 1934(昭和9)年 | 愛知県蒲郡市 |
| 8 | 雲仙観光ホテル | 1935(昭和10)年 | 長崎県雲仙市 |
| 9 | 川奈ホテル | 1936(昭和11)年 | 静岡県伊東市 |
それぞれのホテルには長い歴史があり、表には出てこないストーリーも数多く秘められています。
エピソードを知れば知るほど、クラシックホテルそれぞれが持つ奥深さに畏敬の念を感じずにはいられません。
筆者もまだ知らないことがたくさんあります。知っているウンチクであってもここですべてを紹介しきれないため、ホテルの名前を聞いたときに思い浮かぶエピソードを厳選してご紹介します。
日光金谷ホテル

総客室数70室を擁する、現存する日本最古のリゾートホテルとして知られています。ユネスコ世界文化遺産に認定されている日光東照宮のすぐ近くに位置しており、紅葉シーズンの景色は素晴らしいものの、旅行者が集中するため宿泊料金はピークとなり道路も大渋滞するようです。1月~2月頃の冬場がオフシーズンにあたり、バスタブのないシャワールームだけの部屋が宿泊料金も最も手頃です。
富士屋ホテル

総客室数120室、敷地面積25,080㎡を誇る堂々としたホテルで、建築年の異なる4種類の建物から構成されています。
- 1891(明治24)年築の本館(全12室)
- 1906(明治39)年築の西洋館(全21室)
- 1936(昭和11)年築の花御殿(全40室)
- 1960(昭和35)年築のフォレスト・ウイング(全47室)
それぞれ趣向が異なるため、すべての建物の客室に宿泊してみたくなる魅力があります。
万平ホテル

総客室数109室、敷地面積103,676㎡の広大な敷地に建つホテルです。代表的な本館の設計は、日光金谷ホテルの別館も手がけた久米権九郎氏によるものです。久米氏は関東大震災で実兄を圧死により亡くしており、その訃報を海外留学先のドイツで受け取りました。化学を目的に留学していたところを建築に変更し、後に久米式耐震木構造を考案しました。
ホテルの起源は1764(明和元)年に軽井沢で開業した旅籠(はたご)「亀屋」に遡り、宿泊施設としての歴史は260年近くに及びます。ジョン・レノンが故郷のリバプールに似た雰囲気を気に入り、1976年から4年連続で夏のシーズンに滞在していたホテルとしても有名です。
現在は創業130周年に向けた大規模改修工事のため、全館休業中です。リニューアルオープンは2024年夏を予定しています。
奈良ホテル

総客室数127室、敷地面積21,618㎡を誇り、かつては関西の迎賓館と呼ばれたホテルです。皇室や国賓、国内外の著名な方々が宿泊されています。1922(大正11)年に相対性理論でノーベル物理学賞を受賞したアルベルト・アインシュタイン博士は、受賞の知らせを日本へ向かう船旅の中で受けたそうです。43日間の日本滞在中に奈良ホテルにも2泊しており、博士が弾いたピアノが実際の演奏写真とともに本館ロビーに展示されています。関西の迎賓館としての格式と歴史的エピソードが息づく、奈良を代表する名門ホテルです。

東京ステーションホテル

総客室数150室、辰野金吾氏が設計した東京駅丸の内駅舎の中に位置し、ホテル部分は20,800㎡を占めます。全長330mを超える客室廊下には100点以上のアートワークが飾られ、まるで美術館に泊まっているかのような空間です。宿泊者限定の朝食は、駅舎最上階の屋根裏空間・ゲストラウンジ「アトリウム」でブッフェスタイルで提供されます。小さな容器に小分けされた数々の料理は、一つひとつがアートワークのような美しさです。
皇居側の客室からは皇居まで遮るものがなく、抜群の眺望を楽しめます。一方、駅前広場から東京駅を撮影する人が多いため、宿泊者自身が注目されているような感覚になり、特別な気分に浸れるのもこのホテルならではの魅力です。
ホテルニューグランド

総客室数は238室、敷地面積は5,005㎡、延床面積は31,416㎡を誇る大規模ホテルです。
第二次世界大戦後、マッカーサー元帥が来日して厚木飛行場に降り立ち、声明文を朗読した後、直ちに向かったのがこのホテルニューグランドだったといわれています。当時滞在した315号室は「マッカーサーズスイート」として現在でも宿泊できます。
サザンオールスターズの「LOVE AFFAIRE」の歌詞に登場する「シーガーディアン」は、ホテルニューグランド内にあるバーの名前です。藤竜也作詞の「横濱ホンキ―トンクブルース」の歌詞にもホテルニューグランドの名前が登場します。松田優作もこの曲をカバーしており、彼自身もホテルニューグランドやバー・シーガーディアンを贔屓にしていたそうです。
ホテルニューグランド発祥の料理としては「シュリンプドリア」、「スパゲッティナポリタン」、「プリン ア ラ モード」が知られていますが、これらの料理がホテルニューグランド発祥であることは一般にはあまり知られていません。館内ではこれらの料理を楽しめるプランも用意されています。

蒲郡クラシックホテル

総客室数27室と比較的小規模なホテルですが、華麗な城郭風建築の建物やアール・デコ様式の内装・調度品は壮麗で、敷地は1万坪にもおよぶ広大さです。
筆者がクラシックホテルパスポートを初めて購入したのは、2020年6月に宿泊した奈良ホテルでした。すぐに次のスタンプが欲しくなり、筆者が住む愛知県内にある蒲郡クラシックホテルの空室状況を確認して予約しました。
海側と山側のお部屋がありましたが、宿泊料金は多少の差だったため海側を予約しました。パワースポットとして知られる竹島を一日中眺められます。
朝食は一番に行くと、大きな窓に面した景色のよいテラス席のようなところに案内していただけました。
雲仙観光ホテル

総客室数は61室と比較的小規模なリゾートホテルですが、敷地面積は10,706.2㎡を誇ります。
昭和10年10月10日午前10時に開業し、東京オリンピック開催に向けて建設されたものの、当時のオリンピック開催は実現しなかったという歴史を持ちます。館内は豪華客船をイメージしており、夕食開始時には船の習慣にならいドラを鳴らす演出があります。事前に知らないと、かなり大きな音に驚くかもしれません。
川奈ホテル

総客室数は100室で、カテゴリー上は100室以下の小規模ホテルに分類されます。
川奈ホテルといえば、併設する川奈ホテルゴルフコースのうち富士コースが世界のゴルフ場100選に常連コースとして選ばれていることで有名です。このホテルで特におすすめなのは、温泉施設「ブリサマリナ」です。ブリサマリナとはスペイン語で「海風」を意味します。天然温泉が引かれた広い露天風呂があり、海風を感じながら海やそこに浮かぶ大島を眺めて浸かる露天風呂は格別です。利用は朝6時からですが、日の出時刻が6時より早い場合は日の出に合わせてオープンします。温泉に入った後は肌がスベスベになることを実感できます。
「展望台」もおすすめです。本館5階でエレベーターを降りた後は狭い階段でかなりの段数を登りますが、登り切った先に広がる360度の絶景は圧巻のひとことです。日の出の時刻であれば、海の上から太陽が昇る光景を楽しめます。
クラシックホテルパスポートの入手方法
クラシックホテルパスポートは9つのホテルの売店で1,527円で購入できます。ネット販売等は行っていません。
ただし、ネット上のフリマサービスでは、既にスタンプが4個押されペアランチ券が使用済みのものが出品されていることがあります。あと5個スタンプを集めればペア宿泊券をいただけるというものですが、ご自身でクラシックホテル巡りをしてスタンプを集める過程こそが楽しいので、このような方法はおすすめしません。
後述しますが、日本クラシックホテルの会の公式サイトには「本パスポートは営利目的の転売を固くお断り申し上げます。」と明記されています。過去の宿泊実績などを照会された場合、拒否される可能性もあります。
日本クラシックホテルの会加盟ホテル巡りで得られた恩恵と苦労
クラシックホテルはどこもホスピタリティにあふれ、非常に気持ちの良いサービスを受けられます。筆者は2020年6月に日本クラシックホテルの会の存在を知り、その年の12月までに9つすべてのホテルでスタンプをいただきました。
それまではどこへ旅行するにも、数々の旅行サイトを比較して最もリーズナブルなホテルを探していました。複数のサイトを見比べるだけでもかなりの時間がかかっていたものです。クラシックホテルパスポートを購入してからは宿泊先が決まっているため、あとはどのサイトから予約するかだけで済み、時間を大幅に節約できました。
さらに、クラシックホテルパスポートにスタンプを貯める行動が一種のロイヤルティの原体験となり、現在のエアラインやホテルのステイタス会員として毎年搭乗実績や宿泊実績を重ねる行動にスムーズに入れたのだと考えています。贅沢や無駄遣いではなく、投資の一種だと捉えられるからです。
もっとも、2020年7月22日から12月27日はGoToトラベル事業が実施され、その恩恵に預かった一方で失敗もありました。
GoToトラベル事業は、当初日本の旅行サイトだけが支援の対象でした。外資系の旅行サイトで予約した分は対象外となり、割引を受けられないことがありました。また少しでも安くしようと事前決済したところ、キャンセルしても返金されず後悔したこともありました。
東京都内のホテルが対象になったのは10月以降だったと記憶しています。東京ステーションホテルはお盆休みに横浜・東京・軽井沢・日光と回ったときに宿泊済みだったため、割引は受けられませんでした。
さらに、2020年の12月27日チェックアウト分までで急遽打ち切られることとなり、12月28日チェックアウトの富士屋ホテル分は正規料金を支払うことになりました。
クラシックホテルパスポートの注意点
最も重要な注意点は、日本クラシックホテルの会加盟ホテルに宿泊する際、クラシックホテルパスポートを必ず持参することです。
加えて、日本クラシックホテルパスポートの公式サイトに掲載されているクラシックホテルパスポートの使い方と注意事項を原文のまま転載します。これが公式ルールとなるため、記載内容に沿った行動が求められます。疑問点がある場合は、この公式ルールが解釈の拠り所となります。
クラシックホテルパスポートの使い方
・日本クラシックホテルの会に加盟する9つのホテルに宿泊した際、チェックイン時に本パスポートをホテルのスタッフへお渡しください。各ホテルのページにスタンプが1つ押印されます。
・各ホテル1スタンプのみ有効で、同じホテルから複数のスタンプは取得できません。
引用元:日本クラシックホテルの会「クラシックホテルパスポートの使い方」
クラシックホテルパスポートの使用上の注意点
・パスポートの有効期限は、最初に宿泊したホテルのご利用日より3年間になります。
・パスポート購入後、各ホテルへの過去ご利用分に関しての押印はできません。
・パスポートはお一人様につき1冊のご利用となります。
・本パスポートは営利目的の転売を固くお断り申し上げます。
パスポートプログラムは予告なく変更、終了する場合がございます。ご了承くださいませ。
引用元:日本クラシックホテルの会「クラシックホテルパスポートの使い方」
上記の公式サイトの使い方や注意事項をふまえ、筆者の経験からお伝えしたい注意点を厳選してご紹介します。
・1冊のクラシックホテルパスポートに1つのスタンプが押されるため、2名で宿泊する場合はそれぞれが別のクラシックホテルパスポートを持っていれば、それぞれがスタンプをいただけます。
・有効期限は最初の利用日から3年間ですが、新型コロナ特別対応があり、2022年7月31日以前に宿泊開始のパスポートの有効期限は5年間となります。
・万平ホテルは現在休業中で2024年夏にリニューアルオープンとなりますが、それまでは9個目が万平ホテルになる場合に限り、別のホテルの宿泊でも万平ホテルの宿泊に代えてもらえます。スタンプがどのように代用されるかはわかりませんが、万平ホテルの再開を待つ必要はないということですね。
・クラシックホテルパスポートはそのホテルに宿泊すればスタンプをいただけるため、公式サイト以外の一般の旅行サイトから予約した場合でも対象になります。ここはエアラインのステイタスポイントやホテルのステイタスポイントとは異なるところです。
・9つのホテルのスタンプをコンプリートした際にいただけるペア無料宿泊券を使用して泊まったときでも、新たにクラシックホテルパスポートを購入して渡せばスタンプはいただけるはずです。
ここで「いただけます」と断言できないのは、「本当はダメなんですけどね」と言いながらスタンプを押していただいたことや、「もちろんお付けします」といって押していただいたホテルもあるためです。ホテルや担当者によって解釈が異なる可能性があるので、事前に確認をし、回答をいただいた担当者のお名前も控えておくほうが良いと思われます。恐らく無料宿泊券を使ってもらっても、ホテル側には何らかの補填があるような気がします。
・最後に「パスポートプログラムは予告なく変更、終了する場合がございます」とありますので、ペアランチ券やペア宿泊券の特典が突然なくなる可能性もゼロではありません。
1回の宿泊で2人分のパスポートにスタンプをもらえる?
前述のとおり、2人分のパスポートを持参し実際に宿泊すれば、それぞれにスタンプを押してもらえます。パスポートは記名式ではないため、別の方が集めているクラシックホテルパスポートでも使える可能性があります。ただし、過去の宿泊履歴を確認された際に宿泊実績と合わなければ拒否されることもあり得ます。
これから初めてクラシックホテル巡り(修行)をする方向けの攻略法
筆者がこれから初めて夫婦で巡る場合を想定したモデルプランをご紹介します。
ペアの場合は2人ともパスポートを購入
まずは最初からそれぞれ一人1冊のクラシックホテルパスポートを購入します。
1巡目は予約困難ホテルから
1巡目はやはり予約困難なところから攻めたいので、まずは雲仙観光ホテルを予約します。公式サイトからネット予約できないため、休館日の木曜日を避けて電話かメールで予約する必要があります。受付可能な時間帯は金曜日午後から翌水曜日午前中までです。JTBかアゴダのサイトであればネットでも空室情報と宿泊料金を確認できます。
近場のホテルはセットで巡る
雲仙観光ホテルの予約が取れたら、あとは移動距離を抑えて近場のホテルをセットで巡ります。
富士屋ホテル、川奈ホテル、ホテルニューグランド、東京ステーションホテル、万平ホテル、日光金谷ホテルはまとめてか、2~3週間に分けて宿泊します。
奈良ホテルと蒲郡クラシックホテルはそれぞれ離れているため、別の機会に宿泊します。紅葉や年末年始のピークシーズンは避け、全国旅行支援が再度始まるようであれば積極的に活用したいと考えています。
ツアー利用で一気に回る手もある
筆者自身は実行するつもりはありませんが、最短で9つのホテルのスタンプを取得する方法があります。
旅行会社が企画する9泊10日のツアーに参加すれば、一度にすべてのホテルを巡れます。2022年にはクラブツーリズムが2回開催(5月22日と9月5日出発)しています。
料金は1名1室で参加の場合115万円、2名1室で参加の場合1人当たり75万円です。2023年は万平ホテルが休業中のため、募集はされていないようです。
クラシックホテルに関するよくある質問
クラシックホテルに関するよくある質問にお答えします。
- 日本の三大クラシックホテルは?
- 日本で一番古いホテルはどこ?
- 日本最古のクラシックリゾートホテルはどこですか?
- 日本最古の西洋式ホテルはどこですか?
日本の三大クラシックホテルは?
選ぶ人によって見解が異なりますが、近畿日本ツーリストは、1.東京ステーションホテル、2,日光金谷ホテル、3,万平ホテルと明確に発表しています。一方、東京ステーションホテルの代わりに富士屋ホテルを挙げる人もいます。
日本で一番古いホテルはどこ?
日本で一番古いホテルは、1860年に横浜市の現山下町に誕生した「ヨコハマ・ホテル」とされています。1859年に横濱港が開港し、翌年「ヨコハマ・ホテル」が建造されましたが、現在は現存していません。現存する日本最古の旅館は、705(慶雲2)年に山梨県早川町の西山温泉に誕生した「慶雲館」です。「慶雲館」は世界最古の宿としてギネスブックにも認定されています。
日本最古のクラシックリゾートホテルはどこですか?
日本最古のクラシックリゾートホテルは日光金谷ホテルです。1873(明治6)年に開業し、現存する日本のリゾートホテルとしては最も長い歴史を持ちます。
日本最古の西洋式ホテルはどこですか?
日本最古の西洋式ホテルも、1873(明治6)年に開業した日光金谷ホテルです。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。日本クラシックホテルの魅力は伝わりましたでしょうか。クラシックホテルパスポートを購入してスタンプ集めに挑戦したい!という方が少しでも増えていただければ幸いです。
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