センタラグランドホテル大阪のアフタヌーンティーをブログレビュー
大阪の新たなランドマークとして話題を集めているセンタラグランドホテル大阪が、微笑みの国タイから日本初進出と聞き興味津々!
早速アフタヌーンティーに伺いましたので、レポートいたします。
センタラグランドホテル大阪とは
センタラグランドホテル大阪は、センタラ ホテルズ&リゾーツが手がけるホテルブランドの日本第一号店。開業は2023年7月1日とフレッシュ。大阪の人気繁華街”なんば”エリアに位置する33階の建物全体がホテルの施設です。
515の客室とクラブラウンジを備え、8つのレストランとバーがあります。最上階には大阪の街はもとより、大阪平野を囲む山々まで見渡せるルーフトップレストランも。
タイの豊かな伝統を届けるモットーから、オリジナルスパブランド「スパ・センバリー」もホテル開業と同時に日本初上陸。
スパの国際的アワードで3度の受賞歴を持つ実力派なので、こちらも気になります。
センタラ ホテルズ&リゾーツとは
センタラ ホテルズ&リゾーツはタイに本拠地を置くホテルチェーン。タイの大手財閥のセントラルグループの傘下で1983年設立。家庭的で温かい気遣い、分かち合い、親近感を企業価値として、90を超えるホテルが、タイの主要都市のほか、アジアや中東に展開(2023年6月現在・開業準備中を含む)。
6つのホテルブランドを保有し、なかでも「センタラ グランド」はフラッグシップ的な高級カテゴリに位置づけられています。
また2014年には、タイのホテルグループとしては初めて、タイ王室より「Royal Warrant of Appointment」を得ました。センタラ ホテル&リゾーツがタイのホテル業界に君臨していることが伺えます。
センタラグランドホテル大阪の外観・内観
地上33階の建物の上部にはブランドロゴが配され、まさにランドマーク!
最寄りの<なんば駅>からも迷うことなく向かえました。昨今、都市型ホテルは、高層ビルディングの一部フロアのみで運営をおこなうことが多い中、大阪の繁華街で建物一棟丸ごとホテル施設とは、かなり贅沢な環境ではないでしょうか。
お車をご利用でしたら1階に車寄せがあります。
電車であれば、なんば駅から連なる商業施設<なんばPARKS>を通って2階からアクセスするのが便利です。
レセプションなど、ホテルの顔ともいえる施設がある2階は、入るや否や、タイのムード満点のお出迎えです。
まるでタイの街に迷い込んだかのように、トゥクトゥクが!これはタイの家庭料理レストランの「スアンブア」です。
一転してロビーには、和の要素がそこ、ここに。
タイのホテルブランドらしい演出とともに、来日外国人客に日本らしさを感じてもらう狙いがあるのでしょう。
館内奥に足を進めると、オリエンタルな香りとフラワーアレンジメントに心奪われました。
続いて現れたエレベーターホールが、極めてモダンな印象なのは意外でした。
アフタヌーンティー会場「スモーク&スピン」
ホテル最上階の33階でエレベーターの扉が開くと、突然ウッディな世界に。
ロビー階では白く明るい印象だっただけに、ジャズが聞こえそうなムードの転換にワクワクしました。33階には、レストランとラウンジがありますが、アフタヌーンティー会場はラウンジ「スモーク&スピン」。夕方以降にはバーになるラウンジならではの仕かけに心躍ります。
エレベーターホールの照明は限られていますが、ラウンジ自体は全面ガラスで、日の光が差し込み、大阪の街を一望できる素晴らしい眺望です。
窓際の席をご用意いただけてラッキー!文字通り、大阪の街を一望。地上33階から、大阪のシンボルタワー”通天閣”も見降ろせました。視界に広がる景色を見て、大阪が山に囲まれた平野であることを初めて実感。
本題に入る前に、個人的に一番気に入った施設をご紹介。それは、33階のお化粧室です。
ブルーの陶器とダークブラウンの木部、そしてオレンジの照明の色の採り合わせが絶妙!特に、細長く丸み帯びた形状の青いタイルを床から壁まで連続して敷き詰めるセンスが素晴らしく美しいですね。ラウンジ内にはお化粧室はなく、こちらは、お隣のレストラン<燻製キッチン>内にあります。ロビー階のお化粧室もモダンで素敵でしたが、ここまで印象的ではありませんでした。
ユニークなアフタヌーンティーメニュー
2023年9月5日から始まったセントラグランドホテル大阪のアフタヌーンティーの特徴は、秋の味覚を日本風とタイ風の両方で楽しめるという贅沢かつ、ほかでは真似できないユニークなもの。概要は以下のとおりです。
オータムアフタヌーンティー
- 期間 : 2023年11月上旬まで
- 時間 : 三部2時間制(11:00- / 13:30- / 16:00-)
- 食事 : 秋の味覚とタイの味の両方楽しめるメニュー
- 飲み物: 飲み替え制(別料金でシャンパン注文可能)
- 料金 : 6,587円(税金・サービス料込)
- 場所 : 33階 「スモーク&スピン」
- ドレスコード:スマートカジュアル
美しいパープルカラーのウェルカムドリンクは、タイで一般的なマメ科の青い花“バタフライピー”とキーライムとトニックのカクテル。
これが自然の色なんて、素敵ですね。お味は軽い甘みと酸味のバランスがよい一杯。
オータムアフタヌーンティーのお食事
お食事は、セントラグランドのロゴがトップに型取られたオリジナルの三段プレートでの提供。ホテルの意気込みを感じます。
セイヴォリー
セイヴォリーは4品あり、タイ発信のものと日本発信のそれぞれ2品ずつの共演です。
タイ発信
・タイの生春巻き
動物性のものを含まない生春巻き。複数の香草が含まれているようで、複雑な香りが鼻から抜ける本格的なお味でした。さすがです。
・ライスクラッカー
まるで握り寿司のようなルックスですが、タイからの一品。
確かに、白い部分はお米ですが、完全に水分が飛ばされていてカリカリの状態。焦げ目をつけずに、油っぽさも一切なく、どのように完璧に水分を飛ばしているのか、とても気になりました。トッピングはココナッツ味。オレンジ色のソースはタマリンドでしょうか?
日本発信
・スモークアルプスサーモン
中央アルプスの清水で育てられたニジマスのブランド“アルプスサーモン”のスモークに、イクラとミョウガがトッピングされています。アルプスサーモンにはまったく臭みがなく、イクラとは親子のような相性に、ミョウガがアクセントを加えています。
・蟹と銀杏のタルト
タルトというか、キッシュの印象。具材に銀杏を選ぶのは日本人らしいアイデアですね。茶碗蒸しの転用でしょうか。銀杏一粒の存在が、洋風メニューを一瞬で和風に感じさせるから不思議です。
・ミニビーフバーガー 燻製キノコソース 自家製ピクルス
小さいながら、厚みたっぷりで、口に入れるのに往生したのはご愛敬。ハンバーグに火が入りすぎていたからか、キノコソースの燻製風味を存分に感じることができなかったのが残念!
スイーツ
スイーツもタイ発信と日本発信のメニューが用意され、それぞれ別のプレートでまとめられていました。
タイ発信
・タロイモとパンダンのダンプリング
ココナツミルクに小さなお団子状のものが入っています。見た目はミニ白玉粉ですが、食感は、タピオカ様のモチモチ。色がさまざまですが、味に違いは感じませんでした。シンプルにおいしかったです。
・シュガーダンプリング
お団子のような見た目。割ってみたところ、外側がお団子生地のような薄いお餅で、なかにはココナッツの実のようなものの糖蜜和えがたっぷり入っていました。
外がモチモチ、中シャキシャキの食感の組み合わせが初めて!お餅はかなりやわらかく粘度が高く、フォークで刺すのも難しかったです。本来、一口で頂くものなのでしょうね。
タイでもお餅が一般的なことを、複数のメニューから知りました。お米を食し、麺も米粉で作っているのですから、お餅があっても不思議ではないのですが、実物を食して初めて、異文化との共通性に気付きました。なかなか学びのあるアフタヌーンティーです。
・パンプキンケーキ
型取りが美しい一品。ケーキといっても、小麦を焼いたものではなく、ライスケーキ=お餅に分類されると思います。食感は、水分が少ない外郎(ウイロウ)のような、しっかりとした噛み応えのなかに少々の粘り気を感じるもの。その名のとおり、お味はかぼちゃがベースになっていますが、ココナッツミルクも若干入っているような気がしました。甘さが控えめで上品です。トッピングが金箔とは贅沢!
ですが、金箔がナイフにについて取れなくなってしまいました!
その後食べ進んでいくうちに、ナイフの金箔は見当たらなくなりました。私の体内にとりこまれていることを願ってやみません。
・ココナッツメレンゲ
メレンゲにココナッツが入っていて、味と食感を通常のメレンゲ以上に長い時間楽しめました。
日本発信
・ショコラと柿のタルト
柿とチョコレートとりあわせは初めて!チョコレートクリームはあっさりしていて、フレッシュな柿とのバランスが抜群。柿という、こぶし大の果物を、さらに小さく丸くくりぬくアイデアは斬新に感じました。フルーツカービングが宮廷料理の伝統として受け継がれているタイならではの発想でしょうか?素敵です。そういえば、先に頂いたパンプキンケーキの下に敷かれた葉も、きれいなカッティングがほどこされていました。
・モンブラン
マロンペーストの絞り出しが、極めて細かく、その美しさに目を見張りました。やはり手仕事の美しさが際立っています。マロンペーストには、ラム酒が効いていて大人の味。驚いたのは、内側にベリー系のジャムが生クリームで包まれていたこと。
マロンペーストと生クリームの組み合わせは、モンブランの定番ですが、そこに酸味を効かせる工夫で、味の複雑さが増しています。作り手の独創性に出会うのもアフタヌーンティーの楽しい一瞬です。
・フィグタルト
今年初のイチジクをいただきました。新鮮で香り高く、純粋においしいイチジクに合わされた台座のタルトは、イチジクを盛り立てるかのように、甘さも油分も控えめ。表面のカスタードクリームもミルク寄りで主張は押さえ、イチジクに華やぎを与える存在。全体としてのまとまりがある一品でした。
・ピスタチオパリブレスト
緑色のクリームから想像したピスタチオの油脂分による重さはなく、味も「抹茶かしら?」と思う軽さでした。シュー生地はしっとり系。
・スコーン (プレーン・紅茶レモングラス)
スコーンも、糖分と油分が比較的控えめで、ライトな仕上がりでした。“紅茶レモングラス”味は、レモングラスの風味がよく効いていて、まさにタイ風。クロテッドクリームとの相性もとても良く、初めての味ながら、お土産にしたいほど気に入りました。クロテッドクリームも脂肪分が重くなく、あっさりとしているタイプ。
オータムアフタヌーンティーのお飲み物
飲み物は、ラストオーダーまでの1時間半のあいだは、飲み替え自由です。次のドリンクを注文すると、それまでの茶器は下げられるという厳格なシステムでした。
緑茶&白茶(3種)
・スプリング グリーンズ
・メディテレーニアン ミント
・ローズシティ ゲンマイチャ(アイス可)
紅茶(3種)
・ブリティッシュ ブランチ
・マサラチャイ
・バンガロー(アイス可)
ハーブティー(3種)
・ビッグ ハイビスカス(アイス可)
・パシフィック レモングラス(アイス可)
・メドウ
コーヒー(4種)
・コーヒー(アイス可)
・カフェラテ(アイス可)
・カプチーノ
・エスプレッソ
「スティーブン・スミス・ティーメイカー」
お茶は“スティーブン・スミス・ティーメイカー”ブランド。日本では通信販売しかおこなわれておらず、まだあまりその名を知られていないかもしれません。2009年創業のブレンドティーを得意とするアメリカのブランドです。ブランド創設者のスティーブン・スミス氏は、かつてスターバックスが買収した紅茶ブランド“TAZO”の創業者でもあり、根っからのお茶好きのようです。品質の高い茶葉にこだわり、独自性ゆたかな発想で作り上げられたブレンドティーが特徴のブランドを、今回初めて頂きました。温かいお茶はすべて、鉄製のティーポットで提供され、たっぷり楽しむことができます。
では、実際にいただいたドリンクをご紹介します。
セイヴォリーに合わせていただいた1杯目は、“スプリング グリーンズ”
黄金色が美しい中国浙江省産の毛峰茶。ほのかに甘く、優しい香りとフレッシュなあと味が続きます。渋みや強い主張はなく、爽やかで、お食事との調和がとても良く、我ながらナイスセレクトでした!
2杯目として、タイのスイーツに合わせて選んだのは、“バンガロー”。
ヒマラヤ産ダージリンの春摘みと夏摘みのブレンドです。紅茶の味と香りがしっかりするのは、ブレンドの妙でしょう。ストレートで愉しみました。
ケーキ類に対峙するために選んだ3杯目は、“マサラチャイ”。
カルダモンの香りがよく効いていて、ミルクとの相性もバッチりです。
ラストオーダーでお願いしたのは、カプチーノ
ラテアートに色がはいっているのは珍しいですね。
まとめ
今回のラインナップは、これまで頂いてきたアフタヌーンティーと比べると、群を抜いてカロリーが低かったように感じました。科学的に計測した訳ではありませんが、体感としてそのように受けとめています。というのは、いつもですと、食べ進む途中でお腹に重量感を感じるのですが、今回は、1人分をすべて食べ終わるまで、その感覚になりませんでした。その理由を考えてみたところ、メニューの半分がタイ風で、材料として小麦粉や油分をほとんど使っていないことが思いあたります。また、小麦を使ったメニューにしても、糖分や油分が控えめなことも一因と想像します。
タイらしい、独自性のあるメニューを、カロリー控えめで愉しめるセントラグランドのアフタヌーンティーは、試してみる価値があると思います。また、料理屋さんでもなかなかお目にかかれないタイのお菓子文化を日本にいながら体験できるのも、貴重な機会ではないでしょうか。
今回、メニューから小麦を避けて頂くリクエストには、フルーツ等、全く異なるメニューに変更するしか方法がなかったため断念し、オリジナルメニューを頂きましたが、一般的なアフタヌーンティーメニューに比べれば、小麦粉摂取量は少なかったように思います。
なんといっても、タイらしさをアフタヌーンティーで表現している高級ホテルはめずらしく、しかも本格派。季節ごとに変わるメニューで、どんな提案をしていただけるか、これからが楽しみです。
アクセス
大阪府大阪市浪速区難波中2−11−50
入口:1階/2階(なんばパークスの2階デッキと直結)
※33階は営業開始の11時までエレベーターのアクセスがありません
最寄り駅
南海電鉄「なんば駅」南口から徒歩4分
大阪メトロ御堂筋線「なんば駅」4番出口から徒歩8分
JR新幹線「新大阪駅」南口から車18分
関西国際空港から車40分
駐車場
ホテル1階駐車場:ホテル北側入口
台数:15台(内、2台はバリアフリー対応駐車スペース)
駐車料金:4,000円(1回利用、24時間まで)
タイムズパークス サウス スクエア(立体3階~6階):なんばパークスサウス南側入口い。
台数:122台
基本料金:20分200円
宿泊利用者割引:1泊1,600~2,000円(曜日別料金)
レストラン利用者割引:6,000円利用で2時間無料/12,000円利用で4時間無料
※記載は、2023年9月時点の情報です。メニュープランや価格は季節ごとに変わるので、最新の情報をおたしかめのうえ、ご予約ください。