コンラッド東京でアフタヌーンティー:至高のおもてなし
今回は、コンラッド東京で2023年7月2日まで開催されている“抹茶アフタヌーンティー in Zen Garden”に行って参りました。昨年の抹茶をテーマとしたアフタヌーンティーが大好評だったことから第2弾として今年も企画されたそうなので、間違いがないことを期待して向かいました。おもてなしは想像以上で、大満足!
コンラッド東京では、7月3日から英国王室御用達「WEDGWOOD(ウェッジウッド)」とのコラボレーションのアフタヌーンティー企画も始まります。そのご参考にもなるかと思いますので、最後までご覧頂ければ幸いです。
コンラッドとは?
世界最大級のホテル企業、アメリカのヒルトンホテル&リゾーツが運営する18のブランドの内の1つ。【コンラッド】とは、創業者コンラッド・ヒルトンの名前に由来し、グループホテルのなかでも基軸の高級ブランド【ヒルトン】よりも上級のラグジュアリーカテゴリに位置付けられています。
グループホテルは世界中に7,000軒を超えますが、【コンラッド】はわずか44軒。日本国内には現時点で東京、大阪の2軒のみです。“スマートラグジュアリー:経験豊富なトラベラーに無限のつながりと直感的なサービス、感動的な体験をお届け”がコンセプトです。
ヒルトン系列ホテルのレビュー記事一覧も参考になれば幸いです。
コンラッド東京とは?
日本最初のコンラッドブランドとして、2005年に開業。「東京汐留ビルディング」28~37階に位置し、290室の客室とスイートルームを擁しています。銀座も徒歩圏で、東京湾も臨める都心の立地ながら、客室スペースも48㎡以上とゆとりのサービスを提供。
フォーブス・トラベルアワード4スターをはじめ、数々の受賞歴を誇り、東日本に存在するヒルトングループのホテルでは、最上級にあたります。
コンラッド東京への特別な相談
実は、健康維持のために、常日頃は小麦を避ける生活をしています。とはいえ、パン、ケーキ、パスタなど、あらゆる粉モノ食品が好きなことも事実で、アフタヌーンティーは背徳感の下で、自分を甘やかす特別な時間と位置付けていました。結局、その後数日間は自責の念にかられ、場合によっては小麦を食べた変調が現れたりしています。いつも予約のたびに苦手な食品の確認があるのですが、「アフタヌーンティーを所望しておいて、小麦を拒否するのはいかがなものか?」といった思い込みから、申し出は自重してきました。ただ、5年以上前のイギリス旅行で、クッキーのナショナルブランドが、小麦を使わないクッキーをチェーン店のスーパーで販売していたことを思い出し、外資系ホテルなら脱小麦メニューも開発しているのではなかろうか?と想像するにいたりました。そこで、今回思い切って予約時にホテルにご相談してみることにした訳です。
とはいえ、先方にとってはとても手間のかかることをお願いするので、予約サイトの備考欄に、恐る恐る「小麦を他の食品に置き換えることは可能でしょうか?」と記載。
すると、
「ご対応は可能でございますので調整させていただきます。なお、小麦粉を使用しているメニューが多くございますため、内容を変更した場合、アフタヌーンティーのテーマと異なる内容になる場合がございますことをあらかじめご了承いただけると幸いに存じます。」
と回答を速やかに頂きました。
テーマと違う内容になる可能性を示唆されましたが、テーマは「抹茶」で、他食材の影響を受けづらいと想像しました。何よりも自身の一番の希望が叶うことに加え、コンラッド東京が、ゲストの要望への柔軟な対応に慣れている様子が伺えたので、むしろ、どのような対応をしていただけるのか、実際に体験してみたい欲求が新たに生まれてしまいました。予約の時点で、素敵なおもてなしを受けた印象で、いつも以上に当日が待ち遠しくなったことはいうまでもありません。
この経験をもとに、今後もアフタヌーンティー予約時には食材調整可能かをお尋ねしていこうと思います。もちろん、ホテルの規模や方針によっては受け入れ不可能な場合もあると思います。それはそれとして、自身の食べ方を工夫しながら、引き継きアフタヌーンティーを愉しんでいきます!
アフタヌーンティー会場 ”トゥエンティエイト”へ
会場は、コンラッド東京28階で、1階からホテル専用エレベーターで向かいます。到着すると、浜離宮が臨めました。
ロビーホールは2フロア分の高さがあり、奥行きともあいまって広い空間です。
レセプションカウンターの向かい側、窓側のエリアがアフタヌーンティーの会場にあたる「トゥエンティエイト」。日中はラウンジ、夜にはバーとして利用できます。東京湾を臨めるロケーションが最高です。
ご案内されたのはゆったりくつろげるソファー席。
ロビーホール同様、天井が8mと高く、かつ天井から光を取り込む構造で、素敵な計らいです。
内装や調度品は、モダンでスタイリッシュ。木部は壁からテーブルまで同じ木目で統一されています。
この統一感は、お化粧室のインテリアまで徹底されていて、近年になって配置されたと思われる手指消毒液を置く台にまでいたります。
ゲストを迎える舞台は、どこまでも“コンラッド東京であるべし!”という気概が伺え、頼もしい限りです。
コンラッド東京 トゥエンティエイト のおもてなし
入店のタイミングはもちろん、店内を歩いてスタッフの方々とすれ違うたびに、皆さんからとても丁寧で温かいご挨拶を頂き、大変気持ち良く迎え入れられました。
着席すると、私のリクエストに基づきメニューが一部変更されている旨が告げられました。小麦粉は原則米粉に置き換えられ、置き換えが叶わないものも若干あったとのことでした。(詳しくは後述します。)リクエストに基づいて準備が進められたこと、たった一人のために対応頂いたことに恐縮していることをお伝えすると、先方も一層恐縮して、当日の申し出では対応できないことから、あらかじめのリクエストに感謝してくださいました。私としては、“手間のかかる面倒なお客”として見なされていることを覚悟して現地に向かったので、温かい言葉を大変ありがたく感じました。
お隣の席が、入れ違いでお帰りになったタイミングだったところ、即座にテーブルの片づけと床のお掃除がおこなわれていました。使われているスティック掃除機もユニフォーム同様のブラックで統一されていて、スタッフの方々の気配を消した無駄のない動きにゲスト第一主義を感じ、まるでテーマパークのエンターテイナーを見ている気分に。
アフタヌーンティーの時間中も、飲み物がなくなる直前におかわりの声かけをしてくださる万全の目配り気配り。また、お願いしたわけではないのに、「お写真をお撮りしましょうか?」と提案いただいたのも初めてのことで、うれしいサプライズでした。
アフタヌーンティーの場所・メニュー・価格などは事前確認可能ですが、どのような時間が過ごせるかは、行ってみないとわからないですね。
”抹茶アフタヌーンティー in Zen Garden” の内容
コンセプトは“抹茶と国産の食材を組み合わせたスイーツを楽しむ”。英国生まれのお菓子を愉しむティータイムを、日本の食材を取り入れてみる試み。どのような変容があるか、期待で胸が膨らみます。
メニューには、食材だけではなく、産地まで記載されていて、1つ1つ頂く前にそれぞれの地域に想いを馳せることになり、いつものアフタヌーンティーよりも豊かな気持ちになりました。
私は、アフタヌーンティーのメニューに、コンラッド東京のマスコットであるコンラッド・ベアが付くコースを選んだのですが、ウェルカムティーとともに、クマちゃんもやってきました。
手のひらに乗るサイズながら、手足が動くれっきとしたテディベアです。
首のリボンにコンラッド東京ロゴが配されています。和風の生地で作られていて、季節によって生地が変わるそうです。コレクションしたくなります。
クマちゃんと戯れているところに、アフタヌーンティーセットの登場です!
伝統的な3段プレートを卒業し、シックな佇まいですね。“枯山水を愛でるように眺めて楽しみ、そして口に運んでじっくりと味わえる” Zen Gardenのコンセプトにピッタリです。
お願いした10品目のスタンダードアフタヌーンティーでは全品がフラットなプレートに並べられています。(※セイボリーが1品多く、グラスシャンパンが付くデラックスアフタヌーンティーでは、階段式のプレートで提供されます。)
東京湾を臨みながらのティータイム。至福の非日常です。
ときおり、船も行き交います。
アフタヌーンティのお食事
以下の順番でご紹介して参ります。
- セイボリー:3種
- スイーツ:5種
- スコーン:2種
セイボリー:3種
・抹茶のシュー 秋田県産いぶりがっことベーコン
小麦を使ったシュー生地の代替品として米粉のバンズが使われていました。ベーコンと秋田名物のいぶりがっこのサンドウィッチ。第一印象としては、耳を疑う組み合わせですが、2つの共通項に目をつけたシェフは素晴らしい!いきなりシェフからの先制パンチ(笑)の一品です。厚めにスライスされたベーコンのお肉らしい食感と、サイコロ状のいぶりがっこのシャクシャクした沢庵風の歯ざわり。噛めば噛むほどに鼻腔まで広がる2種類のスモークスの香りと抹茶カラーのクリームチーズの酸味りがたまりません!そう、ベーコンもいぶりがっこも、“燻されている”共通性があります。種類の違う香りと食感を愉しむことを狙い、オリジナルメニューでは食感の軽いシュー生地が外側に使われているのだと想像しますが、米粉製のバンズのもっちりしっかりした食感は、ベーコンといぶりがっこの強い食感に負けず劣らず、噛む楽しみを与えてくれ、スモーキーな香りを長く楽しめました。
・抹茶パン 鹿児島県産新ゴボウ チキンのタルティーヌ柚子風味
小麦を使用している抹茶パンの代わりにプレーンな米粉パンになっていて、抹茶は割愛されています。米粉ならではのモチモチ感に大満足です。パンのなかにチキンサラダが詰められ、上にゴボウが鎮座しています。ゴボウは薄く小さい一片にもかかわらず、香りの主張が強いことこのうえなし!不思議なことに、姿が見えない柚子の存在感もゴボウに負けていません。このメニューもやはり香り対決の一品でした。ゴボウと柚子の2つの強い香りが、マヨネーズベースのチキンサラダをさっぱりと感じさせてくれます。特に柚子は、食べ終えたあとも爽やかな香りを長いこと鼻の奥に残していきました。
・北海道産キタアカリのビシソワーズ 抹茶のエスプーマ
エビの濃厚なダシがきいてるジャガイモの冷たいクリームにエビがザクザク!表面に泡状の抹茶が色のコントラストを作っています。全体的にエビの印象が強く、北海道満喫です。
スイーツ:5種
・抹茶と静岡県産三ケ日みかんジュレ
メニューを見た第一印象は、「抹茶=渋み と みかん=酸味 の組み合わせは成立するのかしら?」といった疑問でした。「コタツにみかんとお茶の取り合わせは“アリ”だから合うのかしら?」と悶々。いざ、口に運んでみて、メニューには書かれていない種明かしを発見!緑の抹茶とオレンジのみかんジュレの間に薄い白い層があります。こちらミルクゼリーで、これらの3色の層を一緒に口に入れると、ものすごくおいしい!!どうやら、少々のミルクゼリーが仲人の役割を果たすようで、抹茶とみかんのマリアージュが実現します。抹茶、みかん、それぞれはおいしいものの、2つだけを同時に食べると、ただ別のものを食べている感覚しかないところ、ミルクゼリーをほんの少し入ると、突然、口のなかに幸福感が訪れます。ミルクのチカラを知るシェフに脱帽です。
・抹茶と熊本県産栗のモンブラン
小麦ベースの抹茶カップケーキに代わって、米粉のチョコレートカップケーキが土台に使われていて、いわゆるモンブランケーキに使われるパウンドケーキとはまったく食感は違いますが、抹茶クリームとの相性が抜群でした。栗は素材の良さを生かす仕上げに大満足。
・愛知県産有機抹茶のムース
上品な甘さの抹茶ムース。濃厚な抹茶味に苦味や渋みはなく、ただただ抹茶のエッセンスがうまく生きています。オリジナルは、ムースの土台にサブレが使われていますが、代替品は米粉パン。お陰様で甘さ控えめでありがたかったです。
・抹茶タルトと沖縄県産シークヮーサーのムース
タルトが小麦粉以外で作れないとのことで、このメニューは完全に別のものに変更されました。現れたのは米粉のブラウニーです。抹茶クリームと苺でデコレーションされています。ブラウニーはしっとりしているものの、重すぎず、ナッツとチョコレートの風味が効いていて濃厚。それをイチゴがさっぱりとさせてくれる仕組みでした。抹茶クリームとの取り合わせも申し分なしです。
・抹茶と栃木県産とちあいかのムース
抹茶も苺もミルクベースのムースまとまりがよい品。ともにスイートな仕上がりです。台座を小麦のサブレから米粉パンに代えて頂いています。トッピングの葉っぱの形の抹茶チョコには、葉脈が描かれているこだわりです。
スコーン:2種
なんと、スコーンまで米粉で作って頂きました!
・プレーンスコーン
二口で食べられそうなミニサイズ。スコーン自体は甘さ控えめながら、表面に砂糖がまぶされていることで、そのまま口に入れると甘すぎる印象。ただ、これはおそらくレモンジャムとの相性を考えた作戦と思われます。レモンの強い酸味はそのままに、甘味を極力抑えたジャムと、砂糖をまぶしたスコーンを一緒に頂くと、ドンピシャにほどよい甘味がお口のなかで生まれます。シェフの計算が凄すぎます!
・抹茶と信州味噌のスコーン
信州味噌が練り込まれたスコーンは、焼かれたことでナッツのような色と香りに。味噌と乳製品(クロテッドクリーム)の取り合わせなんて、想像だにしませんでしたが、素晴らしいお味でした。新しい発見をありがとうございます。あまりの衝撃で、抹茶のお味の記憶がありません。
アフタヌーンティーのお飲み物
2時間の制限時間内に、ドリンクセレクションから好きなものを好きなだけ頂けるフリーフローシステムです。
◇紅茶&日本茶ブレンド:1種類
◇紅茶:4種類
◇日本茶:4種類
◇ハーブティー:2種類
◇コーヒー:3種類
◇ソフトドリンク:3種類
◇シャンパーニュ(有料):1種類
ノンカフェインのドリンクも複数用意されているので、どなたでも楽しめますね。
大半がブレンドティーのドリンクメニューにも、コンラッド東京のこだわりを感じます。お茶はルピシア社のものだそうです。
ワインとお食事の組み合わせにこだわる方もいらっしゃるかと思いますが、スイーツやお食事も、合わせるお茶によっておいしさの奥行きが変わるので、お茶のセレクションもアフタヌーンティーの楽しみ方の一つだと思います。普段は、茶葉そのもの香りを味わうことが好きですが、今回、いぶりがっことベーコンを挟んだお食事に、アールグレイ・ダージリンを一緒に頂いたところ、スモーキーな香りの三つ巴に悶絶するおいしさを発見しました。
一方、アフタヌーンティーでは見慣れない「オーガニック抹茶ラテ(アイスのみ)」に強く惹かれましたが、加糖されているので、好みに合わず断念。最後に、コーヒーメニューにはないカプチーノを希望しましたが、叶わず、メニュー通りカフェオレを頂きました。これが唯一の残念です。
お支払い:活用!【HPCJ】の特典で5,000円割引
私は、昨年からヒルトン・プレミアム・クラブ・ジャパン:略称【HPCJ】の会員なのですが、入会時に特典として頂いた割引券の一部5,000円分を利用し、実質のお支払いは2,200円と、お得にアフタヌーンティーを頂きました。
本来代金¥7,200 ― 割引券¥5,000=お支払い¥2,200
お釣りの出ない金券ですが、利用金額に制限がないので、今回の割引率は驚異の69%!
100% ― (お支払い¥2,200 ÷ 本来代金¥7,200 x 100) = 69%
この割引券は、HPCJ対象国内ホテルの宿泊料金や直営のレストラン、バー、ラウンジの支払いに利用可能です。入会時のみならず、更新年ごとに5,000円割引券2枚、つまり1万円分を頂けます。ちなみに、私はANAプレミアムメンバー優待の入会費無料・初年度割引年会費1万円で入会したので、この割引券で初期投資を回収しました。また、更新後も年会費1万円は継続され、割引券も更新ごとに1万円分頂けるようなので、実質無料で会員ステータスを維持するつもりです。なぜなら、会員には、割引券以外にも以下の特典があり、活用しがいがあると思うからです。
□宿泊料25%OFF(さらに割引券の利用も可能)
□ストラン10%(宿泊時は20%)OFF ※テイクアウトは対象外
国内外のヒルトン系列ホテルに、年間10泊以上される方はヒルトン・オナーズを検討されるかと思いますが、利用が国内中心の方や、それほど宿泊しない方には価値の高い会員制度かと思います。
詳しくは、HPCJのサイトにて詳細をご確認ください。
コンラッド東京アフタヌーンティー概要と価格
※季節によって、内容や価格は変更される可能性があります。最新の情報はホテルにご確認ください。
【平日】
スタンダードアフタヌーンティー:¥7,200
【土日祝】
スタンダードアフタヌーンティー :¥7,800
【平日先着20名限定】
・コンラッド・ベア付き・スタンダードアフタヌーンティー : ¥7,200
・コンラッド・ベア付きスタンダードアフタヌーンティー :¥8,700
・コンラッド・ベア付きデラックスアフタヌーンティー(グラスシャンパーニュ1杯付):¥12,000
◆価格は1名分(税金・サービス料込み)
◆1名から利用可能
◆アフタヌーンティータイム 11:00~16:30
◆場所:28階バー&ラウンジ「トゥエンティエイト」
◆制限時間:2時間
◆服装・ドレスコード:スマートカジュアル(タンクトップ、ビーチサンダル不可)
◆キャンセルポリシー:前日20時以降のキャンセルは100%課金
コンラッド東京アフタヌーンティー:予約/問い合わせ
TEL :03-6388-8745 (レストラン予約直通)
WEB https://www.tablecheck.com/shops/conradtokyo-twentyeight/reserve
※WEBではタイミングによって直前割引メニューなども登場しているようなので、ぜひ一度覗いてみてください!
コンラッド東京へのアクセス
住所 東京都港区東新橋1-9-1
地図
【最寄り駅】
都営大江戸線・ゆりかもめ線 汐留駅 徒歩1分
JR・都営浅草線・東京メトロ銀座線 新橋駅 徒歩7分
【駐車場】
レストラン利用割引:
5,000円未満 / 1時間無料
5,000円以上~10,000円未満 / 2時間無料
10,000円以上 / 4時間無料
通常:300円 / 30分
車長 5.8 m 車幅 1.9 m 車高 2.2 m