【宿泊記】バリ島アリラ・ウブドのブログレビュー(ポイント宿泊)
今回は、インドネシア・バリ島のウブドにあるアリラ・ウブドにWORLD OF HYATTのポイント利用して宿泊しましたので、その時の宿泊レビューをご紹介致します。2023年12月4日から3連泊しました。バリ島のホテルを探す際やWORLD OF HYATTのポイント宿泊をする際の参考にしていただければ幸いです。
バリ島のハイアット系列ホテルレビュー
・グランドハイアット・バリ
ウブドの位置
ウブドはバリ州(島)の州都デンパサルの北にあり、ングラ・ライ(デンパサール)国際空港から直線距離で約40km、車で1時間40分くらいの場所に位置します。標高600mの比較的高地にあり、インドネシアの避暑地バリ島の中でも、より涼しさを求める人々の人気スポットになっています。
ウブドはライステラス(棚田)やのどかな田園風景を始めとする自然美と、伝統工芸やバリ舞踊・ガムラン音楽・バリ絵画などの芸術面から「自然と神秘の芸術村」と呼ばれています。さらに、バリヒンドゥー教の寺院なども点在しており、「神々の島」と謳われるバリ島の中でも、最もバリらしい郷愁を感じさせる所として人気を集めています。
ウブドは海に面していないにもかかわらず、欧米人を始め世界各国からの多くの観光客が集まっており、長期滞在者も多い所です。ちなみにウブドの語源は、薬草を意味する「Ubat」(ウバッ)から来ていると言われており、ウブドの地は古来から薬草の宝庫だったそうです。
アクセス
バリ島には鉄道がないため、道路での移動になります。空港からウブドへの交通手段は、空港送迎サービス、タクシー、グラブ(GRAB)、バスなどがあります。アリラ・ウブドには空港までのシャトルバスサービスがありませんが、予約をすれば空港送迎を手配してくれます。料金はほかの交通手段に比べると割高になりますが、支払いはホテル付けにできます。
筆者はアリラ・マンギスからGRABを利用しました。約1時間40分かかり、254,000ルピア(2,467円)の料金でした。ドライバーは黙々とスズキAPVの運転をしており、全く会話はかわしませんでしたが、ドライビングテクニックは素晴らしい若者でした。チップは20,000ルピアを渡しました。ングラ・ライ国際空港からアリラ・ウブドへGRABを利用する場合も、同程度の料金だと思われます。
アリラ・ウブドの概要
アリラ・ウブドは、バリ島の中でも、特にバリらしさを感じると人気のスポットであるウブドの街から車で10分程度の郊外、のどかな田園風景のパヤンガン村にあります。アユン渓谷の緑深き熱帯森林を見下ろす静かな高台に建っており、周りには同じようなヴィラが点在しています。
アリラ・ウブドは、1996年の開業時は、GHMホテルグループの中のホテルとして建てられました。後にアマン東京(2014年12月開業)、アマネム(伊勢志摩 2016年3月開業)やアマン京都(2019年11月開業)などを設計した有名建築家ケリー・ヒルが率いるシンガポールのKerry Hill Architects が建築設計を担当しました。
ALILAブランドになったのは、2001年にGHMホテルグループから「The Serai Manggis」(サライ・マンギス)と共に譲り受けた時からです。その後、2018年10月にHYATTの傘下に入ることになりました。
客室は、1階がデラックスで広さ65㎡、2階がスーペリアで広さ30㎡で構成されるシャレ―タイプの建物が14棟あり、56室あります。さらに1戸ずつ独立した75㎡から240㎡のそれぞれ個性的なヴィラタイプも12戸あります。そのうちプライベートプール付きのヴィラは4戸あります。
WORLD OF HYATT の会員になり、年間60泊すると、スイート・アップグレード・アワード(スイートルームへのアップグレードが1回当たり最大7連泊まで使える権利)が5回分付与されます。正確には、年間40泊で1回、年間50泊で2回、年間60泊で2回付与されての合計5回分です。しかし、残念ながらアリラ・ウブドはこのアップグレード特典の対象にはなっていません。スイートルームへのアップグレードを事前に予約する場合は、マイ・ハイアット・コンシェルジュに電話をして空き状況を確認しながら確定してもらうのですが、筆者がリクエストしたところ、アリラ・ウブドは対象になっていないとのことでした。
ヴィラタイプに宿泊しようとすると、ポイント宿泊でも表示されず、有償で宿泊するしかなさそうです。そうなると気になるお値段ですが、2月~3月のオフピークシーズンで、広さ75㎡のヴァレーヴィラで約US$325くらいから、一番広い240㎡の2ベッドルームヴィラで約US$914くらいからあります。
レセプションとロビーの様子
アリラ・ウブドのレセプションとロビーがある建物は、アランアラン葺き屋根の壁がないオープンエアスタイルになっており、非常に解放的です。筆者がバリ島に訪問してから宿泊したハイアット・リージェンシー・バリ、アリラ・マンギスと同じような伝統的バリ仕様です。設計者は同じケリー・ヒルですから、ケリー・ヒル仕様とも言えそうですね。
ロビーもレセプションと同じ屋根の下にあり、自然の大木を加工したテーブルやゆったりしたソファ、胡蝶蘭などがの~んびりした気分にさせてくれます。ウェルカムドリンクはジンジャーと蜂蜜、ライムが入った健康に良さそうなスペシャルドリンクでした。
お部屋の鍵はアリラ・マンギスと同様にカードキーではなくリアル鍵で、木製のお猿さんが彫られたキーホルダーでした。
客室の様子
ロビーから客室までは徒歩3分くらいでしゅたがスタッフの方が案内してくれ、お部屋の中の説明もしてくれました。筆者がアサインされたお部屋はシャレ―タイプ1階にあるデラックスルームで、広さ65㎡あります。
お部屋のつくりは、玄関を開けて左に進むと、右手にベッドルーム、左手にテラスと前庭があります。テラスには木製のテーブルとチェア、さらにデイベッドもあります。
ベッドルームにはクロゼットとその右横にはデスクとミラーがついており、化粧台としての機能もあります。デスクの上にはドリンクアメニティとウエルカムフルーツ、個人宛のメッセージが置かれていました。
テラスで夕陽を見ながらゆったりまったりできれば最高ですが、気になるのは蚊です。アリラ・マンギスと同様に蚊取り線香も置いてありましたが、油断すると噛まれてしまいます。
バスルームの様子
バスルームエリアは半分外にあり、中庭につながっているというユニークな作りです。トイレと洗面台は屋内になりますが、シャワーとバスタブは半露天になっています。
シャンプー・コンディショナー・シャワージェル等のパーソナルケア用品はアリラ・マンギス同様ハンドメイドのオリジナル品が用意されています。これらの原料は、ALILAが独自に開発したものを使用し、添加物は一切使われていないそうです。
トイレはTOTOの簡易版シャワートイレのeco Flushです。ハイアット・リージェンシー・バリでもアリラ・マンギスでも採用されていました。ホースにスプレーがつく、慣れないと使いにくいタイプではなく、便座に組み込まれているので非常に使い易いタイプです。日本のシャワートイレは機能が多過ぎてオーバースペック(過剰品質)気味なので、これくらいのシンプルな機能で十分ですね。
レストランの様子
アリラ・ウブドにはレストランが2つあります。ロビー棟から一段下がった所にあるのが「PLANTATION RESTAURANT」(プランテーション・レストラン)でバリ島の郷土料理中心、さらにもう一段下がったプールと同じ位置にあるのが「CABANA LOUNGE」(カバナ・ラウンジ)で西洋料理中心です。筆者が訪問した時は、宿泊客が少ないからか、カバナ・ラウンジでは朝食は提供されていませんでした。
プランテーション・レストランで提供される朝食は、メイン料理はオーダー制ですが、フルーツやドリンクなどはブッフェスタイルです。ドリンクはオリジナルなジュースやスムージーなど色とりどりで、フルーツも鮮やかな色のものがたくさん並んでいました。どれを飲んでも、どれを食べても美味しいので、全ての料理を味わいたくなってしまいます。
プールの様子
アリラ・ウブドのインフィニティ(無限)プールは特に有名で、「世界で最も美しいプール」に選ばれたこともあります。インフィニティプールで有名なのはシンガポールの「マリーナベイサンズ」ですが、ここアリラ・ウブドのインフィニティプールも緑深き森の中にプールの深緑色の水面が絶妙にマッチしています。
お猿さんもよく来るようですが、絶対に食べ物を与えないように!との注意がありました。クセになってしょっちゅう出現するようになるからでしょう。
スパの様子
アリラ・ウブドには立派なスパ施設があります。アリラ・マンギスでもスパに行こうとしましたが、行く勇気がなかったので、アリラ・ウブドでは勇気をふり絞って行くことにしました。受付の建物に入ると、他にお客さんはいませんでした。女性スタッフが2名おり、ウェルカムティーをいただきながらどのコースにするかを決めます。
筆者はスパを利用するのは全く初めてだったため、50万ルピアと一番リーズナブルな価格のボディスクラブ30分コースを選びました。カラダに塗るオイルの香りも選択性になっており、コーヒーとココナッツの香りにしました。
スパの施術室は別の建物にありました。中に入って着替えが終わったら呼んで下さいとのことです。使い捨ての下着と浴衣のようなものに着替えます。外で待っていた女性スタッフに着替えが終わったことを伝えると、浴衣を脱いでベッドにうつ伏せになって寝ました。顔のあたるところはちょうど空間ができています。
背中にかすかにコーヒーとココナッツの香りがするオイルをたらすと、アカスリのようなものでワックスがけのような動きでオイルをのばします。かなり力の必要な仕事だと思います。マッサージをしてくれている女性にいつから働いているかを尋ねると、19年働いていると言ってました。
確かにマッサージをされると血行が良くなり、ジンジンしてきます。30分の施術が終わった後、シャワーを浴びるためにベッドから降りて立っていると、ふわっとカラダが軽くなったような不思議な感覚になります。
シャワーでカラダ中のオイルを流し、バスタオルでカラダを拭いている時もずう~っとふわふわしている感覚です。着替えも終わり、受付でサインをしてお部屋に戻るために歩いている時も、足取りが軽くなっているのがわかりました。
これなら、ハマる人もいるだろうなと納得してしまいました。
実はこの翌日、旅行誌『るるぶ バリ島 ‘24』に載っていた、ウブドの中心街のゴッドハンドと名高いアルジャナさんのお店「RESTU」を訪ね、可能であれば予約だけでもしようと思いました。筆者が苦労してお店を探し当てた時、お店は閉まっていましたが、たまたまアルジャナさんがお店の準備に出勤してこられたタイミングだったので、奇跡的にノンアポで施術をしていただくことができました。
この方は素手でマッサージする相手のリンパやツボを刺激しながら、血行を良くするマッサージをしてくれます。終わってから記念撮影にも応じてくれました。マッサージ代は20万ルピアを渡しました。
その他の施設
今回は使用しませんでしたが、立派なジムがあります。
宿泊料金
今回も全てポイント宿泊しました。カテゴリー2なので、オフピークの1泊当たり6,500ポイントで宿泊することができました。
参考までに現金で宿泊する場合を調べてみました。サービス料と税金を含むと、スーペリアルームで1泊US$180くらい、今回アサインされたデラックスルームだと1泊US$220くらいとなります。
また、ヴィラタイプのお部屋だと前述の通り、1泊US$325くらいからあります。スイート・アップグレード・アワードは使えませんので、有償で宿泊するしかなさそうです。
まとめ
バリ島のウブドと言えば、筆者が真っ先に思い浮かべるのはジュリア・ロバーツ主演の2010年公開映画『食べて、祈って、恋をして』に出てくる田園風景です。ところが、今回ウブドを訪問して驚いたのは、ウブドの中心街はオートバイや車の渋滞がひどく、観光客も異常に多いということでした。
さらに、バリ島でオートバイにノーヘルで乗る人が多いのには慣れましたが、ウブドでは欧米からの観光客までもがオートバイをレンタルしてノーヘルで運転している人がいたのには驚きました。
また、アリラ・ウブドはウブド中心街までの無料シャトルバスサービスを実施していますが、その発着場となる「PURI LUKISAN」(ブリ・ルキサン)美術館の駐車場に、日本の仏教系高校のネームプレートをフロントガラスの上に掲げている観光バスが6台も停まっていたのにも驚かされました。
ところで、ジュリア・ロバーツといえば、2022年公開映画『チケット・トゥ・パラダイス』でもバリ島を舞台にしたストーリーで出演しています。もっともコロナ禍で、舞台はバリ島ですが実際の撮影はオーストラリアで行ったそうです。
筆者はバリ島へ訪問する前に観たのであまりピンときませんでしたが、バリ島を訪問した後で観るとどの程度バリ島が再現できているかが判断できるかと思います。
最後にニュースをお伝えします。2024年2月14日以降外国人がバリ島を訪問する際、15万ルピアの観光税が課されることになりました。オンラインやスマホで決済する場合、バリ島到着日の5日前までに手続き完了が必要なので注意が必要です。