ANAプラチナ会員の達成条件や特典まとめ ※最短ルート2024も解説
この記事では、これからANAの上級会員を目指したいと思った方に最初に読んでもらいたいと思い、ANAプラチナ会員について特に大切なポイントを極力シンプルにまとめています。
プラチナ会員を目指すことは別名SFC(スーパーフライヤーズカード)修行とも呼ばれます。「SFC修行の手順やコツ」については別記事で詳しく解説しています。
ANAプラチナの特典・メリット
ANAの上級会員のなかで目指す人が最も多いのがプラチナ会員です。ANAプラチナ会員になると、ANAやスターアライアンス提携航空会社を利用した国内外の旅が快適になる非常に多くの特典を受けることができます。航空券の予約時、空港での滞在、さらにはボーナスマイルの獲得率アップなどさまざまな特典が用意されています。航空機の搭乗に関すること以外でも旅行で役立つサービスも多く、プラチナ会員になると快適に旅行することができるようになります。
予約時
ANAプラチナ会員になると、航空機に搭乗する前の予約時からメリットがあります。一般の予約開始日よりも早く予約が可能で、人気の高いフライトでも事前に計画しておくことにより希望の座席の確保が簡単です。また、プレミアムメンバー専用デスクがあるため、緊急時などにおいてもなかなかつながらないといわれている電話での対応も優先して対応してもらうことができます。
また、前方座席などもフライトの2日前からプラチナ会員の場合は、指定可能座席が追加されることもあり、快適な座席で旅行することができる機会が多くなります。また国際線では、一部の足が延ばせるバルクヘッドの座席などは有料で事前に予約できるのですが、プラチナ会員になるとこの座席に無料で予約することが可能です。
- 一般の予約開始日よりも早く予約が可能
- プレミアムメンバー専用デスクでの対応
- 前方座席などの指定が一部可能、国際線の有料座席が無料で利用可能
ラウンジ
航空会社の上級会員の特典の中で、最も価値を感じるものの一つがやはりラウンジです。プラチナ会員になると、ANAやスターアライアンス提携航空会社のラウンジを利用でき、同行者も一人まで一緒に入ることができます。またマイルや後ほど説明するアップグレードポイントを使用することで最大で同行者4人まで入ることが可能です。空港ラウンジでは、搭乗前のひとときを落ち着いた環境で過ごすことができ、無料のアルコール類を含んだドリンクに加えて国際線ラウンジでは食事もとることができます。空港に早く到着した時や乗り換え時などにラウンジで過ごすことができるということは、プラチナ会員の非常に大きなメリットの一つですね。ラウンジで過ごすことができることで、飛行機の遅延などもあまり気にならなくなります。
国内線では、羽田、新千歳、仙台、小松、伊丹、岡山、広島、松山、福岡、鹿児島、那覇の各空港にANA LOUNGEがあるほか、名古屋、関西、宮崎、熊本の各空港では共用のラウンジが利用できます。また国際線では、羽田、成田、関西のANA LOUNGEがあります。海外の空港では、主にスターアライアンス提携航空会社のラウンジを利用することができます。
マイル・ポイント
プラチナ会員になると、フライトで獲得できるマイルにボーナスが付与されます。通常のフライトマイルに加えて、1年目は+90%、2年以上継続すると、+100%と2倍近いマイルを貯めることができるようになり、より早くマイルを貯めることが可能です。
また、ANAのゴールド以上のクレジットカードと組み合わせることで、さらに+5%になります。
後述しますが、プラチナ会員になると半永久的にステイタスを保持できるSFC(スーパーフライヤーズカード)を発行できますので、ゴールドカード以上をほぼ保有することになります。これにより、家族と一緒に旅行するときに特典航空券をとることや個人で旅行するときのアップグレードがより早くできるようになります。
またプラチナ会員を含むプレミアム会員になると、1月から12月の期間に獲得したPP数に応じてアップグレードポイントが付与されます。このポイントを利用して、フライト時に上位のクラスにアップグレードが可能です。最低でも30,000PPは獲得していますので、10ポイント以上はアップグレードポイントを獲得できます。
旅行・日常時
プラチナ会員は、旅行中や日常生活でも特典を受けられます。たとえば、提携ホテル(IHG、Tokyu Hotels)での特別料金や、レンタカーサービス(オリックスレンタカー、ハーツレンタカー)での割引、ショッピングでの特典などがあります。また、優先チェックインカウンターや専用の保安検査場が利用でき、そこまで並ばずに手続きできるほか、到着後すぐに手荷物を受け取ることができるなど、時間の無駄を最小限に抑えられます。こうしたサービスは、頻繁に旅行をするビジネスパーソンのみならず、家族旅行の時にも大きな魅力です。
限定ギフト
ANAプラチナ会員になると、毎年限定ギフトが贈られます。ギフトは卓上カレンダーとダイアリーになり、毎年楽しみにしている会員の方もいらっしゃると聞いています。
ANAプラチナ会員とブロンズ会員、ダイヤモンド会員の違い
ANAの上級会員は、ブロンズ・プラチナ・ダイヤモンドの大きく3つのランクがあります。厳密には、ダイヤモンドの上にダイヤモンド+Moreがありますが、特典の多くはダイヤモンドとそこまで変わりません。今回の記事では、ブロンズ・プラチナ・ダイヤモンドの違いについてまとめていきます。
ANAのステイタスを獲得するには基本的にプレミアムポイント(通称:PP)を貯めることになります。
ブロンズ会員との違い
ブロンズ会員になる条件は以下で、ANAの上級会員の最初のステイタスです。
- 30,000PP(内ANAグループ便 15,000)
- ライフソリューションサービス4サービス以上かつ15,000PP、ANAカード300万円以上の利用
ブロンズ会員でも一部優先チェックインなどのサービスはありますが、ラウンジ利用はマイルもしくはアップグレードポイントが必要になります。ステイタス最大の恩恵であるラウンジはプラチナ会員からということになります。また、手荷物の優先受け取りもブロンズ会員ではありません。航空機搭乗時の特典で、プラチナから提供されるもの(ブロンズでは提供されないもの)は以下です。
- 国際線事前座席指定料金の免除
- ANA Loungeの利用(ブロンズ会員はマイルかアップグレードポイントを使って利用することは可能)
- 手荷物の優先受け取り
関連記事:ANAブロンズ会員の達成条件や特典まとめ
ダイヤモンド会員との違い
一方、ダイヤモンド会員はANA最上級ステイタスです。ダイヤモンド会員になる条件は、以下のようにかなりハードルが上がります。
- 100,000PP(内ANAグループ便 50,000)
- ライフソリューションサービス7サービス以上かつ50,000PP、ANAカード500万円以上の利用
- ライフソリューションサービス7サービス以上かつ80,000PP、ANAカード400万円以上の利用
ただしダイヤモンド会員になると、専用デスクでのサポート、非常に快適なスイートラウンジの利用などが可能です。予約時にも最初からすべての予約可能座席を予約種別にかかわらず指定できる点も大きな魅力です。ダイヤモンド会員は、全ての面でプラチナ会員を上回るサービスを享受でき、一回ダイヤモンドを体験してしまうとプラチナに戻れないという会員の方が多くいらっしゃいます。詳細は、本記事の最後に触れたいと思います。
ANAプラチナ会員になるための条件
ANAプラチナ会員になるためには2つのルートが用意されています。一つは飛行機に乗ってPP(プレミアムポイント)を貯める方法、二つ目はライフソリューションサービスやANAカード決済の含めて少ない搭乗回数で達成する方法です。プラチナ会員になる条件は、それぞれ以下となっています。
- 50,000PP(内ANAグループ便 25,000)
- ライフソリューションサービス7サービス以上かつ30,000PP、ANAカード400万円以上の利用
ライフソリューションサービスというのは、以下の14個のANAの関連するサービスのことです。比較的安価なものも多数含まれていたり、ふるさと納税などはやられている方が多いと思いますので、7つ達成することはそんなに難しいものではないと思います。
年間5万プレミアムポイント(そのうち25,000PPがANAグループ便)
こちらが最もオーソドックスなやり方であり、最も費用をかけずにプラチナ会員になる方法になります。というのも、ライフソリューションサービスを利用する場合、ANAカードで400万円以上の決済が必要となり、会社勤めの方ではなかなかハードルが高いと思います。一方で、個人で事業をされている方などは、事業決済をANAカードで行うことで400万円が達成できるのであれば、圧倒的にライフソリューションサービスを利用した方法が有利になります。
フライトでプラチナ会員になるための条件が、1月から12月の1年間に5万PP(ライフソリューションサービスを利用した場合、3万PP)獲得するという方法です。PPとはマイルと異なり、飛行機の搭乗によってのみ貯まるポイントです。PPは以下の計算式で算出されます。
PP = 区間マイル × クラス・運賃倍率 × 搭乗倍率 + ボーナスポイント
まずは国内線のPPについて、基本的なことをお伝えします。区間マイルとは文字通り、フライト距離によるマイルのことです。羽田-那覇だと984マイル、羽田-大阪だと280マイルです。クラス・運賃倍率は、購入するクラスや運賃によって変わります。全部は超複雑なので、よく使うものだけをまずは知っておきましょう!
- 国内線プレミアムクラスANA VALUE PREMIUM 3、ANA SUPER VALUE PREMIUM28、プレミアム株主優待:125%
- 国内線普通席 ANA VALUE、ANA VALUE TRANSIT、ANA SUPER VALUE:75%
搭乗倍率は、国内線はすべて2倍です。
またボーナスポイントは、以下になっています。
- プレミアムクラスすべてと普通席のANA VALUE:400ポイント
- 普通席のANA VALUE TRANSIT:200ポイント
- 普通席のANA SUPER VALUE:0ポイント
つまり、羽田-那覇便をプレミアムクラス ANA SUPER VALUR PREMIUM28で予約した場合、
獲得できるPP
= 区間マイル 984 × クラス・運賃倍率 125% × 搭乗倍率 2倍 + ボーナスポイント 400
= 2,860 ポイント
となります。
国際線で国内線と異なる点は以下です。
- 搭乗倍率は、アジアオセアニア路線が1.5倍、それ以外は1倍
国際線で複雑なのが、同じエコノミーでも率が変わってしまうクラス・運賃倍率とボーナスポイントだと思います。以下の表に、予約クラスごとにまとめています。予約クラスは予約画面で確認が可能です。
必要なお金や飛行機搭乗回数の目安
なじみの深い国内線で、PP獲得のコスパ最強としてあげられるのは、東京-那覇便もしくは東京-石垣便(那覇経由を含む)になります。ですので、最も安く50,000PP達成するためには、この2路線を多めに修行に組み込むというやり方です。。PPの計算は、ANAのこちらのサイトで計算できます。
仮に東京-那覇の往復だけで50,000PPを達成しようとする場合をシミュレーションしてみます。
東京-那覇便の獲得PPは、
- プレミアムクラス:2,860 PP
- 普通席 ANA SUPER VALUE:1,476PP
です。プレミアムクラスで達成する場合、50,000 ÷ 2,860で18回搭乗(9往復)、普通席の最安運賃で達成する場合、50,000 ÷ 1,476で34回搭乗(17往復)が必要です。
那覇往復必要な金額は、
プレミアムクラス: 平日ですと32,000円程度から予約ができますので、576,000円
普通席:同じく15,000円以下で予約ができますので、500,000円
となります(もう少し安い時期や便もありますので、探してみてください)。まずは、1PP獲得=10円、つまり5万PP獲得に50万円が目安になります。後ほど海外発券なども含め上級者が利用するさらにお得な方法をご紹介します!
ステータスの有効期間は翌年4月から翌々年3月まで
ANAプラチナ会員のステイタスは、達成した翌年の4月から翌々年の3月まで有効です。例えば、2024年中に条件を達成した場合、2025年4月から2026年3月までプラチナ会員としての特典が利用可能です。ただし50,000PP達成した場合は、達成した月の翌月からプラチナメンバー事前サービスとして、プラチナの特典を利用することが可能になります。
ANAのプラチナ修行のおすすめルート2024【最短・最安攻略】
ANAプラチナ会員を最短・最安で獲得するには、プレミアムポイントの獲得効率が高いルートを選ぶことが重要になります。現時点でのおすすめは、コストパフォーマンスの良い「東京-那覇」や「東京-石垣」などの長距離国内路線をうまく平日にプレミアムクラスで利用する方法です。最安だとやはり普通席になりますが、プレミアムクラスだとフライトが圧倒的に楽なうえ、ラウンジも利用することができます。「東京-那覇」以外の場合は、「福岡-札幌」などのやはり国内線長距離路線が候補です。
ANA上級会員を効率的に獲得する裏技
最もお得な裏技は、PP2倍キャンペーンを利用することです。PP2倍キャンペーンが来れば、プラチナ会員がとても身近になってきます。しかし記事執筆時点(2024年10月)では、キャンペーンは開催されていません。過去のキャンペーンについては、こちらの記事をご確認ください。
それでは、裏技なんてないじゃないかと思われますが、効率的にPPを貯めるために、知っておくべきことがあります!効率的=コスパと考えがちですが、タイパ(時間的な効率)も含めて考える必要があり、まずはコツを以下に記載します。
- PP単価を必ず確認する
- 平日も含めて年初に1年間の予定をある程度計画しておく
計画を作るうえで、9往復はしんどいなぁや、沖縄ばっかり行くのは面白くないなぁと思われる方も多いと思います。そこで上級者が利用しているのが、海外発券です。こちらのYouTube動画にて、今回の記事の内容の復習も含めて、海外発券のやり方も詳しく解説しているので、ぜひ合わせてご確認ください。
また、こちらの動画では、Google Flightを活用した海外発券の最安路線を見つける方法も解説しています。週末しか休みが取れない会社員の方でも、海外発券を用いた修行は可能です!ぜひこちらの動画も合わせてご確認ください。
ANAプラチナ会員を半永久的に維持する方法
ANAプラチナ会員を維持する方法は、毎年 50,000PPなどの条件を達成することになります。しかし、毎年達成するのはビジネスで飛行機に乗る機会が多い人にしか難しいですよね。そこで、プラチナ会員期間中に入会できるカードであるスーパーフライヤーズカード(通称 SFC)に入会することで半永久的にプラチナ会員に近い特典を年会費を払っている期間ずっと受けることができるようになります!プラチナ会員とSFCは少し特典に差があるのですが、飛行機搭乗時の優先チェックインカウンターやラウンジ利用などはプラチナ会員と同様にサービスを受けることができます。プラチナ会員中に申し込む必要があるので、プラチナ会員を達成したら忘れずにSFCに申し込みましょう!
このクレジットカード申し込みのベストのタイミングとしては、二つ考えられます。
- 修行開始時にSFCを想定し、SFCに申し込みができるゴールドカードに入会しておく
- ゴールドカードの年会費を極力抑えるという意味では、プラチナ会員の最終月に申し込む
個人的なおススメは1です。先ほどご説明した通り、ゴールドカードを持っていることでマイル付与率が高くなるため、航空券にそれなりのお金を使うことを考慮すると、修行開始時にゴールドカードを取得しておくことがおススメです。また、プラチナ期間中のSFC入会忘れを防ぐことにもなります。
ANAプラチナより上の会員ステイタス「ダイヤモンド」
ANAプラチナ会員のさらに上に位置するステイタスが「ダイヤモンド」です。ダイヤモンド会員は、ANAの最高ランクの上級会員であり、プラチナ会員以上の多くの特典を受けることができます。ダイヤモンド会員になることで、ANAのフライトがより快適で贅沢なものに変わります。ダイヤモンドはプラチナ会員のようにクレジットカードを作って永久会員というものはなく、基本毎年飛行機にかなり乗り続けることが必要です。それでも毎年修行してダイヤモンドを維持している方も多くいらっしゃるので、それだけ特典が魅力的ということですね。
ダイヤモンドになると変わること
ダイヤモンド会員になると、特典は大幅に拡充されます。恩恵が大きいものを中心に以下にまとめます。
- スイートラウンジの利用が可能
- ファーストクラスの専用チェックインカウンターの利用
- 国内線座席指定の優先
- 手荷物の最優先受け取り
これらが、ダイヤモンドの特典の中でも旅行をとても快適にしてくれる特典だと思います。チェックインカウンターでも待たされることがなく、座席も最優先でバルクヘッド座席(足元の広い座席)なども選択できるようになります。また、さらに上位のスイートラウンジが利用できるようになります。国内線でも食事が提供されるほか国際線では料理含めて非常に豪華なホテルのラウンジといった感じです。
ANAダイヤモンドにもっと興味を持たれた方は、ぜひANAダイヤモンドに特化した記事も掲載していますので、こちらの記事(ANAダイヤモンドになる条件や特典まとめ ※おすすめの最安ルートあり)も合わせてご確認ください。
今回の記事では、ANA上級会員の入り口であり、まず目指すところであるプラチナについて、シンプルにポイントをお伝えしました。ぜひ、プラチナ会員を取得いただき、快適な旅行を一緒に楽しんでいきましょう!皆様が、この記事が参考になり、プラチナ会員を取得できる助けになればうれしいです。