JGCプレミアの特典一覧と効率的に条件を達成するための修行方法
JGCプレミアとは、JALに4つある基本の上級会員ステイタスのうち、最上位から2番目のステイタスです。
最上位のダイヤモンドステイタスとさほど特典内容やメリットが変わらないにも関わらず、ステイタス獲得の条件が比較的優しいため人気があります。
そんなJGCプレミアについて、おすすめの特典内容や条件達成のための修行のコツなどまとめて解説します。
※2024年1月からJALの新しいステイタスプログラムが始まります。詳細については関連ページをご覧ください。
※アイキャッチ画像の出典元:JAL「JGCプレミア」
JGCプレミアとは
JALマイレージクラブには搭乗回数が多い人向けにFLY ONプログラムが用意されており、条件を満たすことで航空機搭乗時などに特典を得ることができます。
JGCプレミアとは、JALマイレージクラブのステイタスで上級会員の一つであり、JGC(JALグローバルクラブ)のさらに上位のステイタスになります。JGCの上位となりますが、JMBダイヤモンドとほとんど同じ特典が用意されており、JGCよりも得られる特典が非常に豪華になっています。
ただしJGCプレミアというように、JGCプレミアはJGC会員限定のステイタスになります。JGCプレミア到達前にサファイアステイタス獲得時にJGC入会が可能になりますので、サファイアステイタス到達時にJGCに入会しておきましょう。
JGCプレミアは、ANAにはない種類のステイタスで、最上位のダイヤモンドよりも手軽に豪華な特典を得られることで人気で、JGCプレミアステイタスを目指して修行する方も多くおり、JGP(JGCプレミア)修行とも呼ばれています。
JGCプレミアの特典一覧
JGCプレミアの特典には、3種類の分類があります。
- 1S(ファーストサービス):ステイタス達成の約1週間後から受けられる特典
- 2S(セカンドサービス):ステイタス認定(アプリへのステイタス反映)後から受けられる特典
- 3S(サードサービス):ステイタス達成翌年の4月から受けられる特典
JGCプレミア会員の特典一覧を表でまとめると次の通りです。大半が1Sか2Sになっているので、達成後すぐもしくは2週間前後で特典を受けられることができます。
予約時 | |
専用予約デスク | 1S |
予約時の優先キャンセル待ち | 1S |
前方座席指定サービス | 1S |
国内線先行予約サービス | 1S |
搭乗時 | |
専用カウンターでのチェックイン | 2S |
空港での優先空席待ち | 2S |
受託手荷物無料許容量の優待 ※国内線:+20kg/国際線:+1個 | 2S |
ダイヤモンド・JGCプレミア専用保安検査場 | 2S |
JALグローバルクラブエントランス | 2S |
優先セキュリティレーン | 2S |
国際線: JALファーストクラスラウンジの利用 | 2S |
国内線: ダイヤモンド・プレミアラウンジの利用 | 2S |
ワンワールド アライアンス加盟航空会社利用時のラウンジの利用 | 2S |
国際線の優先搭乗 | 2S |
国内線の優先搭乗 | 2S |
プライオリティバッゲージサービス | 2S |
ボーナスマイル | ||
日本航空・アメリカン航空 | 1S | 105% |
ブリティッシュ・エアウェイズ | 1S | 100% |
イベリア航空 | 1S | 100% |
その他 | |
マイル有効期限の廃止 | 1S |
国際線機内販売事前予約 | 1S |
国際線Wi-Fiキャンペーン | 1S |
国際線アップグレード マイルバックキャンペーン | 1S |
JALとっておきの逸品 限定商品 | 1S |
パイロット体験 航空教室 | 1S |
新羅免税店での優待 | 2S |
羽田空港駐車場予約サービス | 2S |
サービスセレクション | 3S |
ラウンジの無料アクセス
JGCプレミアになるとJMBダイヤモンドと同じく、国際線搭乗時にはファーストクラスラウンジ(設置されていない場合はサクララウンジ)、国内線搭乗時にはダイヤモンド・プレミアラウンジ(設置されていない場合はサクララウンジ)を利用することができます。ファーストクラスラウンジは羽田空港と成田空港に、ダイヤモンド・プレミアラウンジは羽田・伊丹・新千歳・福岡・那覇空港にそれぞれ設置されています。
国際線のファーストクラスラウンジでは、職人の方が目の前でお寿司を握ってくれたり、ダイニングエリアではホテル並みの食事を頂くことができます。加えて、高級なお酒、シューポリッシュサービス、シャワーなど本当に上質なひと時を過ごすことができます。国際線搭乗時はラウンジを楽しむために、早めに空港に行くようになりました。
国内線のダイヤモンド・プレミアラウンジでは、国内線のラウンジでありながら アルコール類・ソフトドリンクに加えて軽食が用意されています。おにぎりやパンといったものですが、少しおなかを満たすことができるのでありがたいですね。以下は、新千歳空港のダイヤモンド・プレミアラウンジの様子です。
専用保安検査場を抜けるとオブジェが見えてきます。
オブジェを曲がり、受付のカウンターを過ぎるとラウンジの入り口になります。また同じようなオブジェがあります。
ラウンジ内の席はこのようになっています。コンセントも各席に用意されています。
こちらは航空機を見ることができる席になります。いつもは多くの人が座っていますが、この日は時間が早かったこともあり空いていました。
他にもかなり広い空間が広がっており、余裕があります。
新千歳空港や羽田空港ではトマトジュースが用意されています。ジュース以外にもビールなどのアルコール類も豊富に用意されています。
各空港で各地の特徴ある軽食や飲み物が用意されていることが多いです。新千歳空港では、ほっけほぐしおにぎりを美味しくいただきました。那覇空港ではシークワーサージュースがありますよ。
専用の電話予約デスク
今はインターネットからの予約が主流になりつつありますが、相談したいときや複雑な予約を行いたいときに専用のダイヤモンド・プレミア予約デスクが用意されています。私も、予約変更時や相談事がある場合、利用させていただいています。
専用の電話予約デスクでは、感覚的にはJGCに比べてつながりやすくなっており、待ち時間もそこまで長くなく相談が可能です。いつも丁寧に対応していただけるため非常に助かっています。
詳細はこちらです。
- 電話番号:0120-747-530 もしくは 03-5460-6177
- 営業時間:国内線 6:30~22:00、国際線 8:00~19:00
優先的な空席待ち対応
空港で当日の空席待ち時に最優先で取り扱っていただけます。国内線では最優先空席待ち種別「S」で、「ファーストクラス」「クラスJ」「普通席」の空席待ちを最優先で対応していただけます。
アップグレードも優先の対象になるため、空席待ちだけではなく当日アップグレードの可能性も高くなります。
JALファーストクラス・チェックインカウンターでのチェックイン
これもプレミアでJMBダイヤモンドと同じ特典で、JALファーストクラス・チェックインカウンターでチェックイン手続きを行うことが可能になります。
非常に混雑している国際線でファーストクラスチェックインカウンターを利用することができ、大きく時短になります。国内線でも主要5空港(羽田・伊丹・新千歳・福岡・那覇)では、ラウンジ直結のチェックインカウンター・保安検査場が用意されています。
以下は、新千歳空港のファーストクラスのチェックインカウンターと専用保安検査場の入り口です。
受託手荷物の優待
JGCプレミアム会員は、国内線利用時に通常の手荷物許容量に加え、20kgの追加が可能です。これにより、長期旅行でも手荷物の重さを気にせずに済みます。
また、JAL国際線利用時には通常の手荷物許容量に加えて1個の追加が可能で、帰国時のお土産も安心して預けられます。エコノミークラスやプレミアムエコノミークラスの場合、通常23kgの手荷物2個までが、JGCプレミアムでは32kgの手荷物3個に拡張され、1個あたりの重量制限も緩和されます。これにより、スーツケースの重さを気にする必要がなくなるのは大きな利点です。
マイル有効期限の廃止
JGCプレミアム会員になると、通常は搭乗日から36か月後に有効期限が迎えるマイルの有効期限が廃止されます。これは、ステイタス達成に必要なFLY ONポイントや搭乗回数の条件を満たした日の翌月末から適用されます。
さらに、ダイヤモンドやJGCプレミアムからサファイアなどに戻った場合、その時点から36か月後に新たな有効期限が設定されます。そのため、3年に一度JGCプレミアムを達成すれば、実質的にマイルの有効期限を半永久的に延長できます。
サービスセレクション(家族会員特典あり)
JGCプレミア以上のステイタスを獲得すると3Sのサービスとして、サービスセレクションとして、以下の中から一つ特典を受けることができます。一つずつ内容とおススメを紹介します。
e JALポイントコース
ダイヤモンド会員は60,000ポイント、プレミア会員は30,000ポイントのe JALポイントを受け取れます。e JALポイントは1ポイント1円の価値があり、これで購入した航空券でもFLY ONポイントが加算されるため、修行僧にとっては航空券にそのまま充当できる、現金と同等の価値を持ちます。
パートナーステイタスコース
パートナーステイタスは、会員のパートナー1名がプレミアステイタスサービスを享受できる特典です。対象は、配偶者、同性パートナー、JALカード家族プログラム、JALファミリークラブ登録家族です。さらに、2,000マイルが本人に付与されます。対象者はJGC会員である必要があり、配偶者、両親、18歳以上の子供に限定されます。
このサービスは、ANAにはない独自の特典です。家族4人でファーストクラスラウンジを利用できるなど、家族旅行に最適です。また、配偶者や親が一人で飛行機に乗る機会が多い場合にも便利です。
スマートギフトコース
リンベルスマートギフトのポイントを利用して、旅館の宿泊や食事券などと交換できます。ダイヤモンド会員は51,000ポイント(51,000円相当)、JGCプレミア会員は26,000ポイント(26,000円相当)を獲得可能です。特に、今年プレミアステイタスを取得したが、来年は飛行機に乗る機会が少ないかもしれない方におすすめです。ポイントを使って、特別な体験や贈り物に活用しましょう。
JALクーポンコース
JALグループの航空券・ツアー・ホテルや機内販売などで利用できるJALクーポンが ダイヤモンド会員で50,000円分、JGCプレミア会員で26,000円分もらうことでができます。
選べるギフトコース
ステイタスに応じて、ウェブサイト上の商品からギフトを選ぶことができます。ダイヤモンド会員はAコースから1つ、またはBコースから2つ、JGCプレミア会員はBコースから1つ選択できます。
私のおすすめはe JALポイントコースかパートナーステイタスコースです。毎回e JALポイントコースを選んで修行資金に充てています。これにより、現金同様に利用できるため、非常に便利です。
他のワンワールド加盟航空会社搭乗時の特典
他のワンワールド加盟航空会社搭乗時もワンワールドエメラルドとして、ファーストクラス搭乗時と同じ特典を受けることができます。
詳細は、JMBダイヤモンドの記事に記載していますので、よかったら確認してください。
おすすめのJGCプレミアの特典
JGCプレミアを獲得すると、ほぼダイヤモンドと同じ特典を受けることができます。
おすすめ順は以下の通りです。
- 最上級のファーストクラスラウンジ・ダイヤモンドプレミアラウンジの利用
- マイル有効期限の廃止
- 専用チェックインカウンターと専用保安検査場
やはり航空機搭乗時が快適になるものとマイルの有効期限がなくなるという2点は非常にいい特典だと思います。
JGCプレミアのステイタス獲得条件
JALでステイタスを達成する条件は、「FLY ONポイント(以下、FOP)獲得での到達」と「搭乗回数での到達」の2パターンがあります。
FOPはJALもしくはワンワールド加盟会社搭乗でもらえるポイントで以下式で計算されます。
FOP = (フライドマイル × FOP換算率) + 搭乗ボーナスポイント
80,000 FOP(うち、40,000FOPはJALグループ便)
FOPで達成する場合、初回搭乗キャンペーンで5,000FOPもらえるので、実質75,000FOPが必要になります。
1FOP獲得するための費用であるFOP単価をできるだけ抑えることが効率的に、プレミアに到達する手段になります。
80回以上の搭乗(うち、JALグループ便40回) + 25,000FOP
回数で達成する場合、年間80回の搭乗が必要になります。
つまり平均毎月6.7回の搭乗が必要なりますので、出張などでおよそ毎週航空機に搭乗する機会がある人は回数で到達するほうが早いかもしれません。
ただし、修行で達成する場合は、80,000FOPを目指す方が早くてお買い得です。
JGCプレミア向けのおすすめクレジットカード
JGCプレミアになるためにはJGC会員が必須になりますので、必要なクレジットカードは、以下の3種類です。
- CLUB-Aカード
- CLUB-Aゴールドカード
- プラチナカード
いろんな種類があって迷うかと思いますが、予算が許されて作ることが可能であればプレミアを目指す場合はプラチナカードをお勧めします。プラチナカードの場合、JAL航空券購入時に4%のマイルがたまります。JGCプラチナを取得するにはJALの航空券を年間にかなりの金額(どんなに安く見ても50万円以上)買うことになりますので、マイルがたまり易いカードだと元を取ることができます。
年会費の比較は、以下になります。
種類 | CLUB-Aカード | CLUB-Aゴールドカード | プラチナカード |
---|---|---|---|
デザイン | |||
本会員 | 11,000円 | 17,600円~ JALカードsuicaは20,900円 | 34,100円 |
家族会員 | 3,850円 | 8,800円~ | 17,050円 |
JGCプレミアとJMBダイヤモンドの違いを比較(おすすめは?)
JGCプレミアの上位にJMBダイヤモンドステイタスが存在します。ダイヤモンドが最上位であり、FOPで100,000ポイントの獲得が必要になります。
JGCプレミアとJMBダイヤモンドの差は、
- JAL・アメリカン航空の搭乗時のボーナスマイルが105%から130%になる
- サービスセレクションが豪華になる
という2点です。単純に飛行機に乗ることだけを考えると、プレミアで十分で搭乗時にはダイヤモンドと全く同じ体験ができます。家族旅行が多かったりする方にはプレミアで十分でさらに20,000FOPを獲得してダイヤモンドを獲得するメリットは少ないです。
ただし、一人でかつ国際線搭乗が多い方はダイヤモンドステイタスを獲得することによって、非公式ではありますがインボラアップグレードや隣席ブロックの確率が上がりますのでダイヤモンドを目指すメリットが出てきます。
JGCプレミアを活用した旅行術
JGCプレミアのステイタスを活用するとどのようにエアラインの利用を豊かにできるのか、以下の3パターンで考えてみました。
- ビジネス出張での活用法
- 休暇旅行での活用法
- 家族旅行での活用法
ビジネス出張での活用法
ビジネス出張で国際線エコノミークラスや国内線普通席を利用する際、JGCプレミアステイタスがあると非常に便利です。優先セキュリティレーンやチェックインカウンターを利用できるため、直前の空港到着でもスムーズに制限エリアに入れます。
また、国内線のダイヤモンド・プレミアラウンジでは、防音個室ブースがあり、搭乗直前までオンライン会議が可能です。私も先日、搭乗15分前まで会議ができて助かりました。
同僚との出張では1人までラウンジに同行でき、特に国際線ファーストクラスラウンジは喜ばれます。上司と同じフライトなら評価も上がるかもしれません。
休暇旅行での活用法
個人での休暇旅行では、とても恩恵が大きいですね。ファーストクラスチェックインカウンターと専用保安検査場によって、混雑時期でも早めに空港に行く必要がなくなります。また、混雑している空港でもラウンジでゆっくりと過ごせます。
家族旅行での活用法
家族旅行では、混雑時期でもJGCプレミアの特典を活用することで、落ち着いて行動できます。優先セキュリティレーンを利用して早く制限エリアに入り、ラウンジでリラックスすることが可能です。
特にお子様やご両親との旅行では、パートナーステイタスコースを活用することで、ファーストクラスラウンジにご両親やお子様を同伴できます。これにより、家族全員が快適な旅行体験を享受できます。
JGCプレミアのデメリットと注意点
JGCプレミアはダイヤモンドステイタスよりもお得に様々なメリットを享受できますが、反面デメリットとも呼べる注意点があります。最後に確認しておきましょう。
- 獲得条件の厳しさ
- 有効期限は1年間のみ
- ステイタスを永久に維持するには維持費がかかる
獲得条件の厳しさ
JGCプレミアの最大のデメリットは、獲得条件が非常に厳しいことです。5,000ポイント初搭乗キャンペーンを除いた75,000FOPを獲得するためには、羽田-那覇を往復(セイバー・スペシャルセイバー)で41回搭乗する必要があります。
費用をかけることで海外線を利用し、搭乗回数を減らすことは可能ですが、海外線の場合FOP単価が20円から30円となり、最低でも150万円の費用がかかります。そのため、獲得には多大な搭乗回数か費用が必要となります。
有効期限は1年間のみ
基本的にJMBのステイタスの有効期限は1年間のみのため、JGCプレミアステイタスの維持には毎年の修行が必要になります。ただし、裏技として短期集中の修行ができる方は2年に1回の修行でJGCプレミアを永久に維持することが可能になります。
ステイタスは達成年の翌々年3月までになります。つまり1月~3月の3か月でJGCプレミアを達成すると、達成日の2週間後くらいから1S/2Sの特典を受けることができるので、2年に1回の修行でもずっとJGCプレミアで居続けることが可能です。
ステイタスを永久に維持するには維持費がかかる
獲得条件の厳しさのところでも記載しましたが、国内線のFOP単価が8円程度で修行できたとしてもFOPキャンペーンがなければ最低でも60万円は必要です。加えて、少し快適に修行するためにクラスJやファーストクラスを利用することで基本的に費用は上がっていってしまいます。
JGCプレミアまとめ
ここまでJGCプレミアの特典を網羅した内容を解説しました。
これまでの飛行機の旅をより豊かなものにしてくれるJALのJGCプレミアステイタスを効率よく獲得するために、この記事を参考にしてフライオンポイントの収集を始めましょう。
2024年JALのFOPキャンペーン本命は?フライオンポイント初回搭乗時5,000P積算